シネフィルのメッカ、NYサンシャインシネマ1月21日閉館へ

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ロウアーイーストサイドにあるインディー系の映画館「ランドマークサンシャイン」(Landmark Sunshine)が1月21日をもって閉館することを発表した。

サンシャインシネマ
(C)Landmark Theaters

現在は、ゲイリー・オールドマン主演の「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」(Darkest Hour)や、フランシス・マクドーマンド主演「スリー・ビルボード」(Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)などゴールデングローブ賞の話題作から、アル・パチーノ主演「狼たちの午後」(Dog Day Afternoon)などの旧作を上映。
また、同賞でジェームズ・フランコが主演男優賞を獲得し、注目を浴びた『ザ・ディザスター・アーティスト』(The Disaster Artist)の元ネタでもあるトミー・ウィソー(Tommy Wiseau)のカルト映画「the Room」を14日まで上映した。週末のスペシャルスクニーリングでは、トミー・ウィソー自らが登壇した。

全米53ケ所で映画館を運営するランドマークシアター(Landmark Theatres)のオーナー、テッド・ムンドルフ(Ted Mundorff)氏は、「閉館は祝うことではないからね。」とし、「ラストの週は、スペシャルプログラムやセレモニーなどは特に予定していない。」とDeadline.comに語った。

サンシャインシネマの建物は、1898年にジューイッシュシアタービルディング(Yiddish theater building)として開業。2001年よりサンシャインシネマとなった。
curbed NYによると、イーストエンドキャピタル(East End Capital)と、Kプロパティーグループ(K Property Grou)は、3,150万ドル(約34.6億円)で建物を購入。リテールとオフィススペースなどの不動産物件として使用するため、現在の建物は解体される予定となっている。
ランドマークは、昨年8月アッパーウエストサイドの複合施設に新たな映画館「57 West」をオープンしている。

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40年営業の老舗映画館も閉館の危機に

アッパーウエストサイドのインディー系映画館、リンカーンプラザシネマ(Lincoln Plaza Cinemas)が、プログラム編成を担当するダン・タブロット(Dan Talbot)氏が昨年亡くなった後、1月に閉館を発表するなどシネフィルファンにとっては寂しいニュースが増えている。
40年近く親しまれてきたリンカーンプラザシネマは、現在顧客から継続営業されるよう嘆願が募られている。