ミランダのキャラ変にファン困惑?セックス・アンド・ザ・シティ続編【ネタバレ】

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米国で9日、「セックス・アンド・ザ・シティ」の続編ドラマ「アンド・ジャスト・ライク・ザット」(And Just Like That… )がスタート。
17年ぶりに製作されたドラマでは、50代となった主人公の新たなチャプターが描かれるが、敏腕弁護士ミランダ・ホッブスの変化ぶりに、多くのファンは驚いたようだ。

(一部ネタバレが含まれます)トランプ前大統領によるイスラム圏の入国制限や、「ブラックライブズマター」ムーブメントをきっかけに、人権や人種の問題に目覚めたミランダは、企業弁護士をやめ、「必要とする女性の擁護者」になるため、コロンビア大学の修士課程に復学した。

しかし講義の初日、黒人女性のナイア・ウォレス教授(カレン・ピットマン)を学生だと勘違いしたミランダは「ブレイズヘアの女性が、教授だとは思わなかった」などと発言。また、校内に入る際、入り口でウォレスが止められているのは、人種のせいだと思い込み、助け舟を出すが、全員が身分証明書を提示するルールとなっており、ウォレスはバッグの中のIDを探しているだけだった。

この痛々しい様子を見た視聴者からは、「昔は、ストリート・スマート(大都会の処世術を身につけた)女性だったのに、いつからカレンになってしまったの?」「白人の救世主(ホワイト・セイヴィア)のコンプレックスを持ったカレン」と、ギャップを嘆く声が上がった。なお、カレンとは、白人特権を利用して、わがままを押し通す女性を指すネットスラング。

視聴者にショックを与えたのは、ミランダ役を演じるシンシア・ニクソン本人のパブリック・イメージが異なるという理由もあるだろう。
クィアを公言しており、女優業の傍ら、「ウィメンズマーチ」などに参加するプログレッシブ派の活動家として知られる。2018年のニューヨーク州知事選の民主党予備選では、クオモ前知事の対抗馬として出馬。人種間不平等の解消を目的に、マリファナの完全合法化を公約の目玉に掲げ、戦った。

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©mashupreporter

シンシア・ニクソンは、年前と時代が大きく変化したため、続編への出演に悩んだようだ。ELLE UKのインタビューに対し、オリジナルは素晴らしいとしつつも、「いま放送したら、とんでもなく無神経な内容」と認めている。
「大転換する必要があると感じていた」ため、再出演の契約書にサインすることに「乗り気ではなかった」と、続投を躊躇していたことを明かした。

キャストに人種の多様性が不足していたことなど、「本当に誤っていた部分を修正する必要性があった」と述べ、これが続編を製作しようと思った理由の一つだと明かした。

ゲイのキャストの起用についても、「単純にコメディ的な要素のためだった」と振り返った。

なお、続編ドラマでのイタイ発言について、脚本は「実に面白い」と称した。「みな悪気はなく、ベストを尽くそうとしているが、たまにバナナの皮で滑って転ぶ。それこそが、コメディ」と語っており、ミランダの空回りぶりも、みどころの一つといえそうだ。

まさに「Woke」の過程にあるミランダだが、第3話では、ポッドキャストのホストで、クィアのコメディアン、チェ・ディアズ(サラ・ラミレス)のショーを訪れたことで、大きな変化が訪れる。