サウジ検察発表 カショギ氏殺害は「計画的」

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イスタンブールにあるサウジ総領事館で、ワシントンポストのコラムニストのジャマル・カショギ氏が殺害された事件について、サウジ政府は25日、殺害を「計画的」な犯行と発表した。

サウジ側は20日時点で、総領事館内にいた18名とカショギ氏の帰国をめぐる話し合いが要求通りに進まなかったことから、口論と喧嘩へと発展し、死亡したと発表していた。これに対し、トルコのエルドアン大統領は議会で、「殺害が計画されたという強い証拠がある」と述べたほか、米議員らは、殺害の計画性と政府の関与についてさらなる追及を求めていた。

サウジ外務省は、計画性の根拠について、サウジとトルコの合同捜査を通じて、サウジ検察がトルコ側から、容疑者らに計画性があったことを示す情報を受け取ったとしている。

今週23日にジーナ・ハスペルCIA長官(Gina Haspel)がトルコの首都アンカラを訪問し、トルコ側とカショギ氏殺害について話し合いを行った。ワシントンポスト紙によると、ハスペル長官は訪問中に、トルコ側が所有するカショギ殺害の様子を録音したオーディオテープを聴いたと見られる。ハスペル氏は本日(25日)にトランプ大統領と面会し、捜査について報告する予定となっており、NYタイムズによると、サウジの信用をさらに損なう証拠がワシントンに渡る前に、対外的な説明の変更を試みたのではないか、との観測もある。

サウジ政府は、カショギ氏殺害に関係した18名の容疑者を逮捕しているが、政府の関与については否定を続けている。マイク・ポンペオ米国務長官は23日、サウジアラビアの情報機関、王室、外務省とその他の省で、殺害に関与した容疑者を特定したと述べるとともに、これらの人物に対し、ビザ取り消しなどの制裁を科すことを発表している。

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