スマホいじりしてる警官の写メを送って!NY市長 市民に呼びかけ

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26日、予算演説を終えたニューヨーク市のエリック・アダムス市長は記者会見で、地下鉄の警察官らが勤務中にスマホいじりをしている姿を目にすると不満を述べ、市民にそういった行為をしている警官を見かけたら、写メをとって送るよう呼びかけた。

アダムス氏は「警官がiPhoneではなくて、地下鉄をパトロールするように積極的な対策をするつもりだ」と宣言。「もし見かけたら、写真を送ってくれ。知らせてほしい。私が翌日にその所轄に出向いて、何が起きているのか確かめるつもりだ。写真を送るように!」と話した。

ニューヨークの交通機関の犯罪は前年に比べて65.3%増加しており、2週間前には銃乱射事件があったばかり。コロナからの復帰に向けて地下鉄の安全回復をアピールしたいアダムス市長にとっては頭の痛い問題だ。

銃乱射事件では、銃弾を受けた10人を含む、29人の乗客が負傷した。駅の監視カメラ複数台が故障していたほか、現場で犯人を取り逃し、逮捕までに1日以上を費やした。職員や警察官が標的になるケースもあり、今年は地下鉄職員20人と警察官25人が勤務中に暴行の被害に遭っている。

アダムス氏は、より効果的な警官の展開ついて交通局長と警察委員長と協議を進めていると明かし、「車両に警察官を配備したい」とも語った。

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交通警察官のOBでもあるアダムス市長は同時に、MTAが無賃乗車の抑制を検討する審査パネルを設けたことにも言及。「無賃乗車が横行している場所を特定するつもりだ。訴追が選択肢にないとしても、逮捕する」と取り締まり強化の意向を示唆。「無賃乗車は問題だ。高圧的にはなりたくないが、地下鉄ならなんでも許されるわけではないというメッセージを示したい」と語った。

市全体の重大犯罪の件数は今年、前年に比べて42.8%増加している。殺人が13.1%減少したものの、レイプや強盗、暴行などそれ以外の6つの分野すべてで件数が増加している。