「ミスター・ポテトヘッド」が名称変更。ミスターを削除

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米玩具大手のハズブロは25日、人気玩具ミスター・ポテトヘッド(Mr. Potato Head)のブランド名とロゴから、”ミスター”を削除すると発表した。ジェンダーの平等と多様性を促進するためだという。

ミスター・ポテトヘッドは1952年に発売された人気キャラクター。ハスプロのグローバルブランド担当のKimberly Boyd上級副社長は、Fast Companyに対し「カルチャーは進化する。子供たちは自分自身の体験を表現したいと思っている。ジェンダー・アイデンティティや家族構成に関して、ミスターとミセスが存在することは、制限を課すことになる」と語った。

ブランド名変更の発表後、同社はツイッターでブランド名は変更するが、「ミスター&ミセス ポテトヘッドのキャラクターは継続する」と発表した。

同社は今秋、新商品の「ポテト・ファミリー・パック」を発売する予定。子供たちが自分でポテト・ヘッド・ファミリーを作れるよう、親子のボディと42点のパーツが含まれる。

ブランド名変更の発表に対し、LGBTQの擁護団体Glaadは「子供向けの玩具やメディアにおける、ダイバーシティとインクルージョンに向けた大きなムーブメント」だとして決定を歓迎した。

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一方、SNSでは「誰が気にするの?」「ただの美徳シグナリング」「子供は既に自分で男女のパーツをつけかえて楽しんでる」「今度はスーパーマンがスーパーになって、ワンダーウーマンはワンダーになるのか?ジェンダーの平等は尊重するが、これは必要無い」など行き過ぎだという意見のほか、「そもそもポテトヘッドは、アフリカ系アメリカ人の人種差別的な似顔絵だ。まだヘイト的な商品を売っているのか」など批判的なコメントが寄せられている。
またブランド名はジェンダーニュートラルにしたものの、商品自体にミスターとミセスが存在することから、矛盾を指摘する声も上がった。

米国の玩具業界では近年、多様性を反映した商品展開を進めている。昨年マテルは、バービー人形の「最もダイバースライン」として、様々なスキンカラーと体型の人形を発売した。またアメリカン・ガールは2017年、少年の人形を販売している。