ジェフリー・エプスタインの自殺が信じられないワケ、米記者

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Metropolitan Correctional Center
Metropolitan Correctional Center ©mashupNY

マイアミ・ヘラルドの記者で今月「Perversion of Justice: The Jeffrey Epstein Story Hardcover」を出版したジュリー・ブラウン氏はMSNBCのインタビューで、ジェフリー・エプスタイン被告の死に第三者が関与した可能性があると話した。

多数の少女の性的人身取引を行なった罪などで起訴されたエプスタイン被告は、2019年8月にマンハッタンにある連邦政府の矯正施設で、意識不明の状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。ニューヨーク市検視局はその後、首吊りによる自殺と断定した。しかし、政財界の大物とのつながりや、死亡時刻に看守2人が居眠りをしていたなどの不可解な状況から、現在も他殺の可能性を指摘する声が絶えない。

ブラウン氏は、死の真相は「まだはっきりとわかっていない」と述べつつ、他殺を考えている人は多く、「エプスタインの兄弟、最後にエプスタインに会った人物の一人である弁護士も自殺を信じていない」と語った。

自殺が疑わしい理由として、「(エプスタイン被告は)本当に法を超越していると信じていた男で、多くの政治的コネを持っていた」と述べ、あの段階で諦めるのは、あまりに早すぎると述べた。

また病理学者で元ニューヨーク市監察医だったマイケル・バーデン医師も自殺説を否定していると指摘。エプスタイン被告が誰かを雇ったか、第三者が何者かを雇って殺させた可能性があると語った。

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エプスタイン被告の親族の依頼で検死に立ち会ったバーデン氏は、「首吊り自殺としてはまれな、絞殺とより一致する点」が発見されているとして、他殺の可能性が高いと主張している。遺体には「自殺では非常にまれ」な「甲状軟骨、舌骨に3箇所の骨折」があったという。

ブラウン氏はさらに、偶然が重なりすぎていると主張。自殺の監視が解かれていたことや、直前に同房者が移動させられていたこと、看守が寝ていた上に監視ビデオが削除されていた点を挙げた。続けて、ベッドにくくり付けたシーツを使って首の骨3箇所を骨折させるほど強く引っ張り、なおかつ上段に置いてあったものが乱れていなかったという状況は、死の方法に関して多くの疑問があると語った。