NY地下鉄でまた突き飛ばし、女性が重体

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ニューヨーク市地下鉄で18日、30歳の女性が、走行する電車に向けてつきとばされる事件があった。女性は病院に搬送され、重体だという。

事件が起きたのは正午ごろ、ミッドタウンにある5アベニュー/53ストリート駅。被害者の女性は見知らぬ男から、駅を発車したEトレインに向けて、突き飛ばされた。女性は、車両に頭をぶつけ転倒し、そのまま線路に落下した。その場に居合わせた利用客が緊急通報し、別の乗客によってプラットフォームまで引き上げられた。目撃者によると、男は犯行前、独り言をつぶやいていたという。現在も逃走を続けている。

ニューヨークポスト紙は、女性は手術を受け、頭蓋骨の大部分が取り除かれたと報じている。

男の名は、サビール・ジョーンズ(39)。ニューヨーク市警察は容疑者の動画を公開し、情報の提供を呼びかけている。警察は、無差別暴行事件として捜査を進めている。

ニューヨークタイムズによると、ジョーンズ容疑者はホームレスで、精神疾患や薬物乱用の問題を抱えていた。昨年12月に、地下鉄で拘束されたことがあった。ホームレスの支援団体が2021年11月、アウトリーチ活動の一環で話をした際、合成カンナビノイドを服用し、4年間ホームレス生活を送っていると語っていたという。

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突き飛ばし相次ぐ

今年、ニューヨークの地下鉄で起きた突き飛ばし事件は、15件報告されている。5月には、女性がホームレスの男に走行する電車に向かって突き飛ばされ、首から下が麻痺する重傷を負った

2022年1月には、アジア人女性がタイムズスクエア駅で、ホームレスの男からホームに入る電車に向かって突き飛ばされ、死亡する事件があった。

地下鉄を運営するMTAは今年6月、安全対策として、3箇所の駅で試験的にホームドアを設置すると発表していた