タイムズスクエアに巨大ブロンズ像「Rumors of War」が登場

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観光客で賑わうマンハッタンのタイムズスクエアに、突如高さ8メートルを超える巨大なモニュメントが設置された。
「Rumors of War」のタイトルが刻まれた台座の上に、馬にまたがる騎士のブロンズ像がそびえ立つ。

像を製作したのは、ニューヨークを拠点に活躍するアフリカ系アメリカ人アーティストのケヒンデ・ワイリー(Kehinde Wiley)氏(42)。同氏は、スミソニアン博物館協会の国立肖像画美術館に展示されているオバマ前大統領のポートレートを制作したことで知られる。
銅像のタイトルは、2000年代初期にウィリー氏が描いた一連の絵画作品「Rumors of War」に由来する。

発表によると、ウィリー氏は2016年リッチモンドを訪れた際に、南軍の将軍、J・E・B・スチュアート(J.E.B. Stuart)像を目にしたことから、同プロジェクトが始まったという。

ウィリー氏が製作した像の馬にまたがるのは、ドレッドロックスヘアーの若い黒人で、フーディにダメージジーンズというカジュアルな服装を身にまとっている。ウィリー氏は、像は南軍の記念碑に対する直接的なレスポンスだとしている。

rumors of war
©mashupNY

像は、12月1日まで46丁目と47丁目の間のブロードウェイに設置される。その後、バージニア美術館(Virginia Museum of Fine Arts)付近のリッチモンドのアーサー・アッシュ通り(Arthur Ashe Boulevard)に移設される予定だ。
通りは、リッチモンド出身のアフリカ系アメリカ人のテニスプレーヤーにちなんで改名された。

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rumors of war
©mashupNY

なお、南軍の将軍像といえば、2017年に起きたバージニア州シャーロッツビル(Charlottesville)事件が記憶に新しい。同事件ではリー(Robert Edward Lee)将軍像の撤去をめぐり、白人至上主義団体と、これに反対する団体が衝突。暴走した車が反対派の団体に突っ込み、1名の死者を出した。