NY市最大のペン駅建て替えへ メガプロジェクトにゴーサイン

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ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は3日、市内で最も利用客の多いペシルベニア駅周辺の再開発プロジェクトに関して、修正を加えた上で、計画を進める意向を明らかにした。

再開発のプロジェクトは、前任のクオモ知事が昨年発表していた。これらには「モイニハン・トレイン・ホール」に加え、超高層ビル10棟の建設や、路線およびプラットフォームの増設などの計画が含まれていた。

修正計画では、建設予定の高層ビルの面積を縮小し、市場価格よりも低い家賃で入居できるアフォーダブルハウジング1,800戸の導入が盛り込まれた。またロックフェラープラザと同じ面積の公共スペースや、歩行者・自転車専用道路なども設ける。

ホークル氏は会見で、現在のペン駅は「うす暗く」「気が滅入る」場所と会見で述べ、最優先順位は老朽化した駅の建て替えだと説明。工期は4、5年で、建設費用は60億から70億ドル程度だという。

開発は、スティーブ・ロス氏がオーナーを務める大手開発業者ボルネード・リアルティ・トラスト(Vornado Realty Trust)が手がける。ニューヨークタイムズによると、開発面積は170万平方メートルで、2019年3月にオープンしたハドソンヤードよりも規模は若干大きい。高層ビルの約3分の2はオフィススペースが占める。

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ペン駅の名前について、ホークル氏は「西半球で最大のハブステーションに、なぜ隣の州の名前がつけられているのか聞かれたことはある?」と尋ね、ニューヨーカーにちなんだ名前にすべきだと、駅名の変更を検討していることを明らかにした。
1968年にオープンしたペン駅は、元の所有者であるペンシルベニア鉄道会社の名前にになんで名付けられた。

なお一部の建物は解体される予定で、歴史的景観保護区協議会など地元住民より反対の声が上がっている。