28日ツイッター社は、ニューヨークのマディソンスクエアガーデンで開催された第60回グラミー賞で最も多くツイートされた瞬間と、最もツイートされたスター名、歌のベスト5を発表した。
最もツイートされた瞬間ベスト5
1、ケシャのパフォーマンスが終わり、カミラ・カベロがU2を紹介
元プロデューサーから性的虐待を受けたとしてこの数年間、訴訟を起こしセクハラ被害を訴え続けてきたケシャ(Kesha)。自身の体験を元にした「Praying」を、シンディ・ローパー(Cyndi Lauper)、カミラ・カベロ、アンドラ・デイ(Andra Day)、ジュリア・カヴァゾス(Julia Michaels)、ビービー・レクサ(Bebe Rexha)とともに、パワフルに、エモーショナルに歌い上げた。
ケシャのパフォーマンスの前には、Janelle Monae(ジャネール・モネイ)が、「タイムズアップ(Time’s Up)」は、ワシントンDCやハリウッドだけでなない、音楽業界も賃金の平等、差別、セクハラ、権力の乱用を終わらせようと力強いスピーチを行った。
また、キューバ人とメキシコ人を両親に持つキューバ・ハバナ生まれのカミラ・カベロ(Camila Cabello)は、「この国は、夢を持つ人で成り立っている。私の両親は、何も持っていなかったけど、希望だけを抱いてこの国にやってきた。人よりも二倍働き、あきらめないことを教えてくれた、私の旅も彼らのものと何ら変わりはない。」とし、今米国内で議論となっているドリーマー(DACA)たちにメッセージ捧げた。
.@Camila_Cabello stands up for Dreamers in heartfelt #GRAMMYs speech: ‘these kids can’t be forgotten’ https://t.co/3WOU2ATr8d pic.twitter.com/qCFbtmqegc
— IBTimes UK (@IBTimesUK) January 29, 2018
U2は、自由の女神を背景に「Get Out of Your Own Way」を熱唱。ボノは、先日トランプ大統領が発した差別主義的な発言を受け、「シットホールカントリーのみなさんに幸あれ。彼らは、私たちにアメリカンドリームを与えてくれた」と拡声器で叫んだ。
2、アレッシア・カーラが最優秀新人賞を受賞
アレッシア・カーラ(Alessia Cara)は、5部門でノミネートされていたシザ(SZA)を破っての受賞となった。
3、ブルーノ・マーズの「24K Magic」で最優秀アルバム賞を受賞
ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)は、最優秀アルバム賞、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀R&Bアルバム、最優秀R&Bパフォーマンスの最優秀R&B楽曲の7部門を受賞し、今年のビッグウィナーとなった。
4、エド・シーランが、最優秀ポップソロパフォーマンス部門を受賞
レディー・ガガやケシャ、PINK、ケリー・クラークソンを破ったエド・シーラン(Ed Sheeran)に対して、インターネット上では落胆の声が上がった。本人はあらかじめ授賞式には欠席を表明している。
中には、ケシャの性的虐待を克服していく歌に対して、シーランの、君のボディが好きだというラブソングが受賞したことが気に食わないという人も。
Once again, #EdSheeran wins over much stronger female contenders, so instead of #kesha‘s song about overcoming sexual abuse, we reward another song by a man about a woman’s body. #GRAMMYs #metoo #timesup #grammyssomale
— Anya Silver (@AnyaSilverPoet) 2018年1月29日
今回女性アーティストが力強いパフォーマンスを行う中、受賞は最優秀新人賞のアレッシア・カーラのみという結果となり、ソーシャルメディアでは、#GrammySoMale (グラミーは男ばっかり)というハッシュタグがトレンドとなった。
5、エルトン・ジョンとマイリー・サイラスが「Tiny Dancer」でデュエットした瞬間
エルトン・ジョン(Elton John)は、数日前、9月からスタートするツアーが自身のファイナルコンサートとなることを発表した。
Miley and Elton John’s Grammy performance of ‘Tiny Dancer’ was incredible! So beautiful. #GRAMMYs pic.twitter.com/v3WzEVmNNJ
— Miley Cyrus News (@MileyRaySlays) 2018年1月29日
最もツイートされたスター
1、カミラ・カベロ((@Camila_Cabello)
2、レディー・ガガ (@ladygaga)
3、ラナ・デル・レイ(@LanaDelRey)
4、シザ(@sza)
5、マイリー・サイラス (@MileyCyrus)
最もツイートされた歌
1、ルイス・フォンシ & ダディ-・ヤンキーの「デスパシート」(Despacito)
2、ケンドリック・ラマーの「ハンブル」(Humble)
3、レディー・ガガの「ミリオン・リーズンズ」(Million Reasons)
4、ブルーノ・マーズの「Finesse」
5、レディー・ガガの「Joanne」
その他のハイライト
ケンドリック・ラマーのオープニング
次世代を担うヒップホップアーティスト、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)は、アメリカの国旗とマスクをかぶったダンサーとともに、「XXX (feat U2) 」と「DNA」、「King’s Dead」をメドレーで歌い圧倒的なブラックパワーを披露した。
ラマーはラップカテゴリーをほぼ独占し、合計5部門(最優秀ラップパフォーマンス、最優秀ラップ/スナッグパフォーマンス、最優秀ラップソング、最優秀ラップアルバムほか)で受賞した。
ケンドリック・ラマーは、ラッパーへの道筋を作ってくれたベテランのジェイZに感謝を伝え「ジェイZを大統領に!」と述べた。
ジェイZは、グラミーショーの前日、CNN新番組「The Van Jones Show」に出演した。司会者から、黒人の失業率が低下していることについて尋ねられると、「お金の問題ではなく、人間らしく扱われることが重要」と大統領をけん制する発言が評価されている。
Kendrick Lamar’s Grammy Performance. He snapped !!! #GRAMMYs pic.twitter.com/m7Elby9qgX
— adriana. (@intoyouchance) 2018年1月29日
注目の二世タレント、ブルーアイヴィーちゃん
ジェイZ(Jay-Z)とビヨンセ(Beyonce)の6歳になる娘、ブルー・アイヴィー(Blue Ivy)ちゃんが出席。両親が拍手をするのをたしなめるようなジェスチャーが話題に。
Blue Ivy is everything! #GRAMMYs pic.twitter.com/JSxtyGORhU
— billboard (@billboard) 2018年1月29日
ヒラリー・クリントンがカメオ出演
ジェームス・コーデンは、「来年のbest spoken word album賞のオーディションを実施する」というスキットを披露。
トランプ大統領就任以降のホワイトハウスの内幕を描いたマイケル・ウォルフ(Michael Wolff)の大ヒット暴露本「炎と怒り」(Fire and Fury)をジョン・レジェンドや、チャー、スヌープドッグらが、次々と朗読した。
最後に登場したのは、昨年大統領選を戦った民主党のヒラリー・クリントン氏。「トランプ大統領はなぜファストフードが好きなのか」(長年誰かに毒を盛られることを恐れていて、不特定多数の人に向けて作られるマックなら安心だから)という部分を朗読し、会場を盛り上げた。
On the hunt for a GRAMMY Award of his own, James Corden auditions celebrities for the spoken word version of Michael Wolff’s “Fire and Fury.” pic.twitter.com/SjTobAbv2N
— The Late Late of the Uniom (@latelateshow) 2018年1月29日
ラスベガス銃撃事件へのトリビュート
米国史上最悪となったラスベガス銃乱射事件で亡くなった59名に対し、カントリー歌手のマレン・モリス(Maren Morris)、エリック・チャーチ(Eric Church)、ブラザーズ・オズボーン(Brothers Osborne)は、エリック・クラプトンの「ティアーズ・イン・ヘヴン」(Tears in Heaven)を捧げた。
Eric Church, Maren Morris and Brothers Osborne paid tribute to the victims of May’s deadly Manchester bombing and October’s Las Vegas shooting at the Route 91 Harvest Festival https://t.co/hxD12AxB5y #GRAMMYs
— HuffPost (@HuffPost) 2018年1月29日
ロジックは、自殺防止と結束を呼びかけ
Logic ft. Alessia, Cara, Khalid – 1-800-273-8255 – 60th Grammy Awards Performance #GRAMMYs pic.twitter.com/3H3S69Iv8a
— snap: thedjjei (@thedjjei) 2018年1月29日
ラッパーのロジック(Logic)は、カリード(Khalid)とアレッシア・カーラ(Alessia Cara)、自殺からのサバイバーと共にステージに立ち、自殺防止のホットラインをタイトルに用いた「1-800-273-8255」を熱唱。
「カルチャー、ダイバーシティ(多様性)、何千年も歴史のある美しい国々は、シットホールなんかじゃない。一緒に良い国を作るだけでなく、結束力のある世界を作っていこう。」と呼びかけた。
Thank you Grammys. pic.twitter.com/pFfLTIbGFQ
— Bobby Tarantino (@Logic301) 2018年1月29日
カープールカラオケ in NYC
司会者のジェームス・コーデンがスティング(Sting)とシャギー(Shaggy)を連れ立って、ニューヨーク地下鉄版「カープールカラオケ」を決行。
「Every Breath You Take」や「It Wasn’t Me」を歌うが、乗客に「おい、やめろ」とか「誰も聞きたくない」などと冷たくあしらわれてしまう。
この映像を見たニューヨーカーからは、実際はそんなこと言わない。(演奏する人がいたら)みんなうつむくだけ。という反論が寄せられた。
スティングは、大都会の中での孤独を表現した「Englishman In New York」を会場で披露した。
白いバラで#TimesUpをサポート
セクハラに異議を唱え、男女間の平等を訴えるキャンペーン「タイムズアップ」(#TimesUp)に支持を表明したセレブは、希望や平和、シンパシー、レジスタンスのシンボルとされる、白いバラを身につけて参加した。