溺死か「フレンズ」俳優マシュー・ペリーさん死亡、54歳

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コメディドラマ「フレンズ」のチャンドラー役で知られる俳優マシュー・ペリー(Matthew Perry)さんが死亡した。54歳だった。

TMZによると、ペリーさんは28日午後4時、ロサンゼルスの高級住宅地パシフィック パリセーズにある自宅で心肺停止の状態で発見された。

ペリーさんはこの日の午前中、ピックルボールをプレーしていた。帰宅後にアシスタントに使いを頼んだという。2時間後に戻ったアシスタントは、ペリーさんが意識を失って倒れているのを見つけ、緊急通報した。

死因は、現在調査中とされている。TMZは、ペリーさんは自宅のジャグジーで発見され、溺死によるものと伝えている。現場から薬物などは発見されておらず、事件性はないと報じた。

過去に薬物依存を告白

ニューヨークに住む若者の友情や恋愛模様を描いたシットコム「フレンズ」は、米国で1994年から2004年まで放送され、お茶の間の人気を博した。

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レイチェル役のジェニファー・アニストンは同ドラマで大ブレイク。2004年5月に放送された最終回は、5,250万人が視聴したといわれる。

2019年には、公開25周年を祝う記念イベントが、ニューヨークなどで開催された。昨年5月には、キャストが再結集した番組がHBOで配信されるなど注目を浴びていた。

ペリーさんは、明るく陽気なキャラクターを演じていたが、撮影中は、薬物やアルコール、鎮痛剤(バイコディン)の依存症に苦しんでいた。1997年には、依存症のリハビリを受けていることを公表していた。

ニューヨークポスト紙によると、昨年発売した回顧録「Friends, Lovers and the Big Terrible Thing」で、これまでに15回リハビリ施設への入退院を繰り返していたことを明かした。アルコールやオピオイドの服用により、胃の内壁が損なわれ、14回手術を受けたという。2018年には、消化管穿孔を発症。医師から、生存率は2%と告げられた。病床ではECMO(人工心肺装置)を装着し、生死をさまよったとインタビューで語っている。

近年は依存症を克服し、昨年のPeopleのインタビューでは「きわめて健康的」と語っていた。

ペリーさんは、映画「セブンティーン・アゲイン」やドラマ「グッド・ワイフ」などにも出演したほか、テレビドラマ「Go On」や「The End of Steve」では製作総指揮を務めた。