NY老舗演劇書店「ドラマブックショップ」来年3月再オープンへ

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今年1月に閉店した老舗演劇書店「ドラマ・ブック・ショップ」(Drama Book Shop)が来年3月に再オープンする。新店の場所は266 West 39th Streetで、以前の店からワンブロック南に移転する。

1917年創業の同店は、演劇コミュニティーの中心的な存在で、演劇関連の書物や台本、楽譜などを扱っている。以前の地では20年以上営業を続けていたが、昨年秋テナント料の高騰を理由に移転計画を発表していた。

DORAMA BOOK SHOP
40ストリートにあった旧店舗 ©mashupNY

移転の知らせを受け、ブロードウェイミュージカル『ハミルトン』の作曲家リン・マニュエル・ミランダ(Lin-Manuel Miranda)氏やハミルトンの監督トーマス・カイル(Thomas Kail)氏、リードプロデューサーのジェフリー・セラー(Jeffrey Seller)氏、ネダーランダー劇場支配人のジェームス・L・ネダーランダー(James L. Nederlander)氏が支援を申し出て、同書店を買収。新たなオーナーとなった。

ミランダ氏は同店のファンの1人で、高校生の頃から書店に足を運び、床に座って演劇の本を読みふけったという。大ヒットミュージカル『イン・ザ・ハイツ』(In The Heights)も店の地下室で書き上げた。

新たな書店の内装は、ハミルトンのセットなどで知られるデイビッド・コリンズ(David Korins)氏が手がけた。20世紀のヨーロッパのカフェに着想を得た店では、演劇や芸術関連の書籍を販売する。コーヒーショップを併設し、地下には読書室や講座を行うギャザリングスペースを設けるという。

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書店の存続を求め、ニューヨーク市メディア&エンターテインメント局のコミッショナー、ジュリー・メニン(Julie Menin)氏も店の移転に協力している。

ミランダ氏は声明で「同店は100年もの間、みなが集って学ぶ、素晴らしい本や音楽に出会える安全な空間、ミッドタウンのオアシスだった。」と述べ、「次世代の劇作家や俳優、監督、作曲家、振付師、デザイナー、演劇愛好家の皆さん、ステージは整った。ぜひ立ち寄って、発見し、楽しんで!」と呼びかけた。