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『イン・ザ・ハイツ』配役批判に大物女優が苦言

先週から全米で公開がスタートしたミュージカル映画『イン・ザ・ハイツ』の配役が、人種を反映していないと批判を受けた問題で、プエルトリコ出身の大物女優リタ・モレノ(Rita Moreno)が苦言を呈した。

『イン・ザ・ハイツ』はリン・マニュエル・ミランダが作詞を手がけたブロードウェイの同名作品の劇場版。ニューヨークのアッパーマンハッタンにあるワシントンハイツ(Washington Heights)の労働階級のコミュニティを舞台に、夢を掴もうとする若者の姿が活き活きと描かれる。

プエルトリコ系の家庭に生まれたミランダは、現在もワシントンハイツに暮らしており、映画にはプロデューサー兼作詞家として参加。自身もカメオ出演している。

マイノリティのコミュニティを描いた作品だが、配役に黒人のヒスパニックが少なく、コミュニティを反映していないとしてSNSで批判が噴出。ミランダ自らが謝罪声明を出す事態に発展した。

批判するのは間違い

「雨に唄えば」「王様と私」「ウエスト・サイド・ストーリー」といった映画に出演し、長年ハリウッドで活躍してきたリタ・モレノは、トーク番組の「レイト・ショー」で、ミランダに対する批判を「非常に腹がたつ」と不満をあらわに。
「何をしても正解にはならない」とした上で、「彼は実際に、ラテンやプエルトリコらしさというものをアメリカにもたらした人物。私はできなかったわ。私がやったと言いたいけど、できなかったの。リン・マニュエルは独力でそれを成し遂げた」と語った。

具体的な対応について意見を求められると「しばらく待って、構わないでおけないものかしら」と述べ「プエルトリコからきた人はたくさんいる。グァテマラからだって。肌が黒い人も、白い人もいる。プエルトリコにはすべての色がある」と発言。「これを持ち出さないで、今だけは放ってもらえると良いの。間違った人を批判しているわ」と語った。

ミランダは、モレノの半生を追った新作ドキュメンタリー「Just a Girl Who Decided to Go for It」で、エグゼクティブ・ディレクターとして参加。モレノは「わたしは作品にワクワクしているわ。彼が私のドキュメンタリーを制作したことを誇りに思っている」と語った。

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