2020年大統領選の結果を覆す取り組みをめぐる捜査に関連し、司法省は、トランプ前大統領の会話に注目しており、側近らとの通話記録を押収するなどしているという。ワシントンポスト紙が事情に詳しい複数の人物の話として伝えた。

大陪審で証人尋問を行なっている検察官らは、最近、トランプ氏や弁護士、接戦州で正式な選挙人団の代わりにトランプ支持の集団を送り込もうとした内部関係者との会話について証言を求めたという。証人にはペンス前副大統領の側近2人も含まれる。

選挙翌月と2021年1月にトランプ氏の主導で行われた協議に関しても、数時間におよぶ証人尋問が行われ、この中で検察官らは、フェイクの選挙人団、または公式の選挙人団の認定を差し戻すことに関して、トランプ氏から弁護士やアドバイザーに与えられた指示について質問を行なったという。中にはフェイク選挙人団の取り組みに関して、トランプ氏の直接的関与の度合いに焦点を当てた質問もあったという。

捜査官らはすでに4月の段階で、メドウズ大統領補佐官など、トランプ政権の主要人物から通話記録を押収しているという。

これまでジュリアーニ氏やイーストマン氏ら外部の弁護士に対する捜査が伝えられているが、捜査官らのトランプ氏の行動への関心の深さや、上級補佐官らとの通話記録が押収されていることについては、報じられていなかった。

同紙は情報筋の話として、司法省には現在、トランプ氏の責任追及に発展しうる主に2方向の捜査があると指摘。一つは、扇動や政府の手続きの妨害を中心とした捜査で、もう一方は、フェイク選挙人団の計画や、司法省が、選挙が不当に行われたと誤った主張をするよう圧力をかけられた問題で、潜在的に詐欺罪に関連しうる捜査だという。

ポスト紙の記事が掲載された後、トランプ氏はTruth Socialにコメントを連投。ロシアゲートやウクライナゲートに続く「民主党からさらなる偽情報だ」と主張し、「不正がされた、選挙を変えた出来事が判明しているのに、司法省がこれらの責任者らを訴追しないのは何故だ」と不満をぶちまけた。

別の投稿では「選挙で不正をして、盗んだ奴らを追わずに、誠実さと真実、言論の自由を求める人々を追求している」と批判。「司法省は世紀の犯罪を捜査するべきだ」としたほか、ジョージア州の州務長官に結果を覆す票を探し出すよう求めた電話に触れ、「完璧な電話だった。大統領としての仕事をこなして、公平さと真実を求めただけだ」と主張。「選挙は不正に行われ、盗まれた!」と、根拠のなく選挙不正の主張を繰り返した。