NYスーパー銃乱射 自称白人至上主義の18歳が投稿していたマニフェストとは

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14日、ニューヨーク州バッファローの食料品店で銃乱射事件があり、10人が死亡、3人が負傷した。

警察はその場で、ブルーム郡在住のペイトン・ジャンドロン(Payton Gendron)(18)を拘束。その後、殺人罪で起訴した。同日行われた罪状認否で、ジャンドロン被告は無罪を主張した。

ニューヨークポスト紙によると、被告は銃やヘルメット、防弾チョッキで重武装し、スーパーマーケット「トップス」(Tops)の駐車場で銃を乱射。入り口で警備員を射殺した後、店内に押し入り、発砲を続けた。駐車場では3人が死亡、4人が負傷した。

バッファロー警察の発表によると、ジャンドロン被告は、犯行の様子をライブ配信していた。

FBIのステファン・ベロンギア特別捜査官は記者会見で、「ヘイトクライム(憎悪犯罪)および、人種偏見に基づいた暴力的な過激主義者として、捜査を行っている」と語った。

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スーパーは、黒人居住者が大半を占める地域にあり、犠牲者のうち11人は黒人、2人は白人だった。

警察は明らかにしなかったが、ライブストリーミング配信サービスを提供する「Twitch」は地元テレビ局に、同社のプラットフォームでビデオが配信されていたことを認めた

ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は、「白人至上主義」かつ「テロリズム」による「悪魔の行為」と強く非難。さらに「この憎しみを吐き出すことができるプラットフォームを作り出した」とTwitchを批判した。

マニフェストを投稿

ニューヨークポスト紙によると、ジャンドロン被告は、オンラインに180ページのマニフェストを投稿していた。

パンデミック直後、インターネットにより「過激化」したと明かしている。自身を白人至上主義者、反ユダヤ主義者と名乗り、「リサーチ」を通じて、白人の出生率の低下や、「最終的にはヨーロッパ人は完全に、人種的かつ文化的に置き換えられる」という危機感を抱いたと説明している。

2019年3月、ニュージーランドのモスクで銃を乱射し、51人を殺害したブレントン・ハリソン・タラントに「大抵合意できる」と記すなど、殺害の動機を仄めかしている。タラントは、掲示板サイト8chにマニフェストを投稿し、フェイスブックで襲撃の様子をライブ配信していた。

犯行の計画は、1月から始めた。トップス・スーパーマーケットを選んだ理由に関して「黒人人口の割合が最も高い」地域であり、自宅からほど遠くなかったためだとしている。

マニフェストには、当日の朝食から、道順、防弾チョッキや銃器の運搬、ライブストリーミングの配信方法などの詳細が記されていたほか、陰謀論者のコメディアン、サム・ハイドが銃を持った写真が含まれていた。