米大統領選挙 ブルームバーグ前NY市長がアラバマで候補者申請、スーパーチュースデーに一点集中

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マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長は8日、アラバマ州の大統領選民主党予備選挙に、候補者として申請した。同州民主党のウェブサイトに、他の16候補とともに名を連ねた。

アラバマ州はスーパーチュースデー(3月3日)に予備選挙を行う州の一つ。AP通信によると、ブルームバーグ氏は、同日に予備選を実施するアーカンソー州にも、来週火曜日の締め切りまでに申請を計画しているという。

同氏は、出馬を正式に決定した場合、アイオワ州やニューハンプシャー州など、初期に党員集会または予備選を実施する州には出ず、代議員数を大きく左右できるスーパー・チュースデー以降に資源を集中する計画だという。ブルームバーグ氏のアドバイザーのハワード・ウォルフソン氏は同社に対し、他の候補者はすでに、アイオワとニューハンプシャー、ネバダ、サウスカロライナといった最初の4州で有利なスタートを切っており、ブルームバーグはどこで陣地を確保できるか現実的に見極める必要がある、と語っている。

これら早期予備選州は、一般代議員の数は少ないが、候補者の勢いを占う上で、重要な州と考えられている。ニューヨークタイムズは、ブルームバーグ氏の戦略について「現代政治において成功例のないハイリスクな道」と報じた。また、ニューハンプシャー州民主党のレイモンド・バックリー議長は「他の民主党候補者と同様の方法でテストされない」ことは残念だ、と失望を表明した。

ブルームバーグ氏は、ここ数週間の民主党有力者らとの話し合いの中で、中道派のジョー・バイデン前副大統領の安定性と、エリザベス・ウォーレン上院議員の台頭に懸念を示していたという。また、今年3月に不出馬を表明した際には「ドナルド・トランプに勝利する最も強いポジションにいる民主党員を擁立すること」が肝心だと語り、予備選で党を極端な方向へ導くことは、総選挙での勝利を逃し、トランプ大統領の再当選につながる、と候補者の左傾化に懸念を示していた。

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ウォーレン議員は7日、ブルームバーグ氏の参戦を支持者らにメールで報告。「裕福でコネクションのある者がおびえている。ウォーレン大統領の下、かれらのすべての要望に応える政府がなくなるのが恐いのだ。だから、2020年に大きく勝利し、2021年に構造改革をもたらす我々の運動を止めるために、できる限りのことをしているのだ。」と語った。