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スーツ出勤は危険?大手銀が若手行員に、カジュアル服推奨のワケ

ニューヨークの大手銀行では、行員の安全を確保するため、ラフな格好で出社するよう助言したり、夜間の公共交通機関の使用を控えるよう、求めたりしている。ニューヨークポスト紙が報じた

マンハッタンのミッドタウンにオフィスを構えるバンク・オブ・アメリカでは、上級管理者が若手の行員に、社章をつけたり、スーツ姿で通勤すると、犯罪の標的になる可能性があると警告。カジュアルな服装で出勤するよう求めたという。同行では、万が一に備え、護身用のテーザー銃を携帯する幹部もいるという。

一方シティバンクは、公共交通機関を利用する代わりに、シャトルバスを手配しているという。多くの銀行では、残業した行員に、配車サービスを提供している。

ニューヨーク市警察の犯罪統計によると、5日の時点で、過去28日間の主要な犯罪(殺人やレイプ、暴行、窃盗など7種類)は、前年同時期に比べ、19%増加している。

ペン駅タイムズスクエアユニオンスクエアなどの駅では最近、ラッシュ時に、発砲や突き落としなどの事件が起きている。

高級腕時計などを狙った、おいはぎ事件もあった。アッパーイーストサイドでは9月、高級レストランの屋外スペースで食事をしていた客が襲われ、ロレックスを奪われた。

8月には、メルセデスベンツに乗った2人組が、歩行者からリシャール・ミルなどの高級腕時計や宝飾品を奪う事件が、2件連続で発生している。

ウォールストリート界隈でも、治安を懸念する声が上がっている。ある金融機関の役員は、年明けから新市長に就任するエリック・アダムス氏に、「強硬な対策」を取るよう求めているという。

オフィス復帰に遅れ

パートナーシップフォーニューヨークが10月19日から29日の間、マンハッタンに事業所のある雇用主を対象に行った調査で、オフィスワーカーの半数以上(54%)が、現在も完全なリモートワークを継続していることが分かった。

雇用主らは、復帰が進まない理由として、新型コロナウイルスへの懸念(48%)や、従業員がリモートワークを希望している(33%)ことのほか、通勤に関する懸念(13%)を上げた。

パークアベニューに本社があるPR会社の5WPRでは、275人の従業員のうち、職場復帰したのはわずか35%だという。CEOのロン・トロシアン氏は、職場復帰の条件として、「ストリートや地下鉄を、より安全にすることだ」とニューヨークポスト紙に話している。

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