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米で死体解剖ショー 遺族「同意してない」

チケットの値段は100ドルから500ドル。米オレゴン州、遺族の同意なく、新型コロナウイルスで死亡した男性の死体解剖を見世物にしたショーが開催。

先月、オレゴン州で開催されたイベントで、実際の死体解剖を見世物にしたショーが行われた。NBCニュースが報じた。

イベントは「奇異と好奇心エキスポ」と呼ばれ、「デス・サイエンス」という企業が興行主を務めている。解剖は10月17日に、マリオットホテルのイベント会場で開催された。チケットは100ドルから500ドルで販売され、当日は70人ほどが参加し、解剖の様子を間近で観察したという。

同社は自身の事業について、ホームページで「一般人や専門家向けに、死の科学に関する対面およびオンライン授業、セミナーを推進する教育企業」と紹介している。今回の死体解剖については、「解剖学的な、完全な死体の解剖」を観察できると説明。「デス・サイエンスのパートナーの医学専門家が、正式な解剖を案内する」と告知していた。

この話だけでも驚きだが、同社はなんと、見世物にされた遺体について、遺族からの同意を得ていなかったという。

解剖に使用されたのは、今年8月、新型コロナの合併症により98歳で他界したデイビッド・サンダースさんの遺体。妻のエルシーさんは、夫の遺体を研究に役立てることに同意したものの、イベントでの使用について説明を受けていなかったとしている。

エルシーさんはインタビューに、第2次世界大戦を戦った元軍人の夫が「見世物のクマが何かのように扱われるなど、知る由もなかった」と話し、「献体を承諾したのは、科学的目的のためで、これは夫が望んだことだった。控えめに言っても、腹立たたしい」と憤りを語った。

エルシーさんによると、デイビッドさんの遺体に別れを告げたのは、ルイジアナ州ベイカーの病院から、バトン・ルージュにある葬儀場に運ばれる時だった。遺体はその後、ラスベガスにあるMed Ed Labsという会社に引き渡され、そこからデス・サイエンスに貸し出された。

Med Ed Labsは、ホームページで「医療の前進のため、医療や外科研究、教育、トレーニングを提供する組織」と謳っている。

同社のマネージャー、オブティン・ナシーリ氏は、NBCの取材に、医療目的を前提に、サンダースさんの遺族から遺体の使用許可を得たと述べつつ、「奇異と好奇心エキスポ」の内容については把握していなかった、とイベントへの関与を否定した。

一方、デス・サイエンスは同局に、「Med Ed Labsは、授業について知っていた」と反論。開催に至るまでの数カ月間、ナシーリ氏を窓口として連絡を取り、イベントが医学生限定ではなく、チケットが販売される件についても把握していたと主張した。

一連の問題について、ポートランド警察は、遺体の使用を巡って民事法で違反となる可能性があるが、刑事責任は問えないだろうとの見解を示している。

ナシーリ氏は、デイビッドさんの遺体は同社が保管しており、「近い将来」に火葬され、遺族の元に戻される予定だと話している。イベントをもっと調査するべきだったと、認識不足について非を認めたほか、妻のエルシーさんにも謝罪をしたと明かした。ただし、なぜコロナ感染者の遺体を貸し出したかについては、明らかにしなかったという。

31日のハロウィンの日にも、シアトルで類似したショーの開催が予定されていたが、中止となったと報じられている。

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