ジュリアーニ氏、酔っ払ってトランプ氏に勝利宣言を提案

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昨年1月6日の米議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の公聴会で、トランプ前大統領の元陣営顧問、ジェイソン・ミラー氏が証言。2020年の大統領選挙の投票日、トランプ氏の顧問弁護士を務めていたルディ・ジュリアーニ氏が、酒に酔った状態で勝利宣言をするよう促したと語った。

公聴会2日目の13日には、事前収録されたトランプ陣営の選挙対策チーム幹部らの証言が公開された。その中で、証言者の一人であるミラー氏は、2020年11月3日の大統領選投票日の夜、開票が進む中で、陣営スタッフやホワイトハウス高官らと話すジュリアーニ氏が酒に酔っているように見えたと言明。ジュリアーニ氏が元ニューヨーク市長であることを踏まえて「市長」と呼びつつ、「市長は確実に酔っぱらっていた」と話した。ただし、トランプ氏との会話中に「どの程度酔っていたかまでは分からない」と述べた。

ミラー氏とトランプ陣営の元選挙対策本部長、ビル・ステピエン氏の証言によると、投票日当日、一部の州では郵便投票の開票に時間を要するため、2人とも、勝利宣言はまだ早いと進言した。ところが、ジュリアーニ氏がすぐに勝利宣言をするようトランプ氏を促したという。「ジュリアーニ市長からだったと思うが、勝利を宣言をして、我々が勝ったとはっきり伝えようという提案があった」とミラー氏は語った。

トランプ氏は大統領選挙投票日の深夜を回った11月4日午前2時過ぎに、ホワイトハウスのイーストルームで、勝敗が確定していないにもかかわらず「率直に言って、われわれはこの選挙に勝ったのだ」と勝利を宣言。集計を中止するよう最高裁判所に申し立てる意向を示した。

この中でトランプ氏は、勝敗が報告されていない激戦州のジョージア州とノースカロライナ州について、「明らかに勝利した」と主張。さらに、ペンシルベニア州とミシガン州、ウィスコンシン州でも勝利していると語った。4日正午の時点で、ミシガン州とウィスコンシン州では、バイデン氏の得票率が上回っていると伝えられていた。最終的に上記5州の中で、トランプ氏が勝利したのはノースカロライナ州のみだった。

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トランプ氏は飲酒をしないことで知られているが、ジュリアーニ氏は、以前から飲酒の問題を抱えていることが度々報じられてきた。本人は昨年、NBCニュースのインタビューで「スコッチが好きだ」と述べつつも「アル中ではない」と否定。さらに「人口の90%よりも、私はよく機能している」と謎の自信を示していた。