プーチン氏に解任された高官が死亡、猟銃自殺か

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1月にプーチン大統領によって解任されたロシア内務省の元高官が、モスクワ近郊にある自宅で遺体となって発見された。タス通信は、捜査当局者が自殺をはかったと話していると報じている。

死亡したのはロシア連邦内務省過激派対策本部の副本部長だったウラジーミル・マカロフ少将(72)。発見されたのは2月13日の朝だった。

デイリーメールによると、現地メディアは、家にいた妻が午前7時ころに銃声を聞いたと伝えている。家族を呼び、救急車が呼ばれたが、一命を取り留めることができなかったという。

ロシアのニュースメディアBazaは、ベルクト2Mカービンという猟銃を使い自殺したと報じた。ただし、遺体の近くで拳銃が発見されたとの情報もあり、発見時の状況をめぐって情報が錯綜している。

なおプーチン氏が解任の命令を発行した理由は、明らかではないという。

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Meduzaによると過激派対策本部は2008年、ロシア国内の政治的抗議活動を抑圧するために組織された。マカロフ氏はそこで、大統領反対派や政府に敵対的なジャーナリストの弾圧を指揮していたほか、プーチン氏に抗議する若者への対応もしていたと伝えられている。

ニューヨークポスト紙は未確認の情報としつつ、解雇された後に深いうつ状態にあった可能性が報じられていると伝えている。

昨年は、ロシア人の富豪や高官が突然死亡するケースが繰り返し報じられた。

12月25日、陸軍の元総司令官、アレクセイ・マスロフ氏がモスクワの軍事病院で急死した。マスロフ氏は退役後、ロシア最大の戦車メーカー、ウラルヴァゴンザヴォード社に勤務していた。死亡する2日前、プーチン氏が同社の工場を見学に訪れる予定だったが、急遽取りやめていた。

この前日、ロシアの軍用潜水艦を製造するアドミラルティ造船所のアレクサンダー・ブザコフ所長が67歳で急死した。ブザコフ氏は死去前日に新型潜水艦の進水式に参加したばかりだった。

この数日後、ロシアの富豪パヴェル・アントフ氏(65)が、25日にインドの滞在先のホテルで転落死していたと報じられた。同行していた友人も23日に死亡したと伝えられている。アントフ氏は昨年夏、ウクライナ侵攻を批判した内容が自身のSNSに表示される出来事があった。ただし本人は自分によるものではないと否定していた。

9月、ロシアの石油第2位「ルクオイル」の会長、ラビル・マガノフ氏(67)が病院の窓から転落し、それによる怪我で死亡したと伝えられた。ルクオイルはプーチン大統領のウクライナ侵攻の決定に反発を示した企業で、侵攻開始直後、紛争は「外交的手段による、交渉を通じて」解決するべきとの声明を発表していた。

4月、ロシアの天然ガス企業ノバテクの元幹部、セルゲイ・プロトセーニャ氏とその家族がスペインで死亡しているのが発見された。

さらに同月、ロシア三大銀行のガスプロムバンクの元幹部、ウラジスラフ・アバエフ氏(51)が、妻と13歳の娘とともにモスクワのアパートで死亡しているのが見つかった。現地メディアは、アバエフ氏が二人を殺害した後、自殺した可能性があると伝えていた。