13日、岸田文雄首相が就任後初めてホワイトハウスを訪れ、バイデン大統領と約2時間にわたって会談を行った。

バイデン氏は会談の冒頭、岸田氏の訪問を、日米同盟にとって「目覚ましい瞬間」と述べ、両国の「これほど緊密な関係はかつてなかったと思う」と話した。日本の歴史的な防衛費増や新たな国家安全保障戦略を土台に、われわれは軍事同盟の近代化に務めているとした上で、米国は、同盟関係と日本の防衛に完全にコミットしているとした。インド太平洋の経済的枠組みを含む経済問題で緊密に協力しているとも話し、岸田首相は「真の指導者であり、真の友人だ」と称賛した。

一方、岸田氏は、両国が「かつてないほどの厳しい、複雑な安全保障環境」にある中、日本は新しい安全保障戦略を策定し、反撃能力を含む防衛力の抜本的強化を定め、予算を拡充するという新たな方針を示したと説明。「日米同盟の抑止力を強めることにつながる」と強調した。

日本政府は昨年12月、2023年度から5年間の防衛費総額を、現行計画の水準の1.6倍にあたる43兆円にすることを閣議決定した。

米ニュースサイトThe Hillは、岸田氏の訪問について、日本を東部の安全保障の要とし、中国と北朝鮮の侵略に対する防波堤として売り込むことが目的、と専門家の見解を交え報じた。外交問題評議会のアジア太平洋研究上級研究員シーラ・スミス氏は、同サイトの取材に「日本は戦後の軍事力をためらうという型から真に抜け出した」と述べ、「国家運営の矢の一つとして、軍事力の必要性をためらわない新たな日本が、世界の舞台に登場している」と話した。

新アメリカ安全保障センターのインド太平洋安全保障プログラム上級研究員のジェイコブ・ストークス氏は、日本の防衛政策と日米同盟にとって「信じられないほどの重要な時期」にあると指摘。「北東アジアの安全保障環境が非常に厳しくなっていることを反映し、日本のアプローチに根本的な変化が見られる」とする一方、「米国の戦略的観点からは、インド太平洋地域における米国の関わりにおいて日本は要であり、間違いなく最も重要な国家関係だ」と語った。

先のスミス氏はまた、日本が英国と円滑化協定を結んだことを踏まえ、「日本が、これまでとはまったく異なる方法でヨーロッパの同盟国と連携していることは、興味深い」とし、「やはりこれもプーチンのおかげだ」と加えた。さらに「日本を筆頭に、ヨーロッパの同盟国とインド太平洋の同盟国から、戦後秩序に対する挑戦の瞬間であるという、類似した言葉が出てくるようになっている」とも指摘した。

ワシントンポスト紙のコラムニスト、イシャン・タルール氏は「バイデンの日本首相との会談は転換点」とした記事で、ラーム・エマニュエル駐日米国大使のインタビューを紹介。エマニュエル氏は首脳会談にあたり、同紙に、両首脳は過去数年「大西洋横断とインド太平洋の距離を縮め、単一の戦略圏にする」ことに取り組んでおり、再編は「両首脳が生み出した最大の進展の一つだ」と話した。