ヘンリー王子 家族批判続ける理由を語る

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今月10日に回顧録「スペア」の発売を控えるヘンリー王子は、8日放送予定のCBSの看板番組「60ミニッツ」で、自ら家族の事情を公にし続ける理由について語った。

放送を前に公開されたクリップの中で、司会のアンダーソン・クーパー氏は、ヘンリー王子とメーガン妃に対する批判の一部にあるのは、カリフォルニアに居を移し、公務から退いたにも関わらず「なぜ、それほど公にするのか。個人的にやろうと言っていたじゃないか」ということだと質問。

これにヘンリー王子は「プライベートに事を進めようとすると、決まって会議やリーク、妻と私に対する記事が仕込まれてきた」と、改めて王室を批判した。

「家族のモットーは、釈明しない、文句を言わないだが、ただのモットーであり、守られていない」と述べた上で、王室側が「記者に情報を与えるか、会話をして」、記者がそれを元に記事を書くと説明。記事には王室にコメントを求めたと書かれているが、実際のところ「話の全体がバッキンガム宮殿のコメントだ」と語った。

王室とメディアの関係は、昨年12月に配信されたネットフリックスのドキュメンタリー「Harry & Meghan」の主要なテーマの一つで、ヘンリー王子はその中で「リークもあるし、記事を仕込むといったこともある」と述べるなど、両者の癒着体質を批判していた。

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ヘンリー王子はさらに「この6年間、あなたを守るために声明を出すことはできないが、他の家族のために出すよう言われているとしたら」と王室の自身に対する扱いに不満を示し、「沈黙する事は裏切り」との考えに至ったと語った。

ドキュメンタリーの配信後、夫妻はプライベートを求めて王室を離脱したはずではないのかと矛盾を指摘する声が上がっていた。この点について、二人は報道担当者を通じて「退任発表の声明では、プライバシーには一切触れず、今後も自分の役割と公的な任務を継続することを改めて表明している」と反論。「タブロイドは、まったく真実味のない物語を作り上げ、報道と世論に浸透させている」と非難した。

ただし、夫妻のこうした取り組みが、自分たちが望む結果につながっているのかは定かではない。ドキュメンタリー配信後に英紙タイムズとYouGovが実施した世論調査では、44%がウィリアム皇太子とキャサリン妃への同情がより高まったと回答。ヘンリー王子とメーガン妃に同情すると答えたのは、17%にとどまった。さらにヘンリー王子夫妻に対する印象が改善したと答えたのはわずか7%で、悪化した(23%)を大きく下回った。