ウクライナ空軍 エリート候補生を選抜、米で訓練の可能性

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ウクライナ空軍は、西側の近代戦闘機の操縦訓練を受けるパイロットを選抜したことを明らかにした。

ウクライナのニュースサイト「ウクラインスカヤ・プラウダ」によると、空軍の報道官ユリー・イーナット氏は、国営TV局のニュース番組で、空軍のミコラ・オレシチュク司令官が、明日にでも海外で訓練を受ける準備が整った十数人のパイロットのグループを編成したと説明。パイロットらは「若く、有望で、戦闘経験があり、英語を話す」と述べ、「あとはパートナー国が、提供可能な装備を決定するだけだ」と語った。

イーナット氏はまた、ウクライナが現在保有するソ連製のミグ戦闘機やスホーイ(1991年に最後に購入)では、強力な巡航ミサイルを使用した軍事的脅威に対抗できないと話し、「F-15やF-16の西洋の戦闘機を切実に必要としている。議論しなければならない緊急の課題だ」と訴えた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は3月から、第4世代戦闘機とされる米国製のF-15またはF-16の提供を要求している。米俳優のショーン・ペン氏は議会へのロビー活動を支援し、ウクライナのトップパイロットらとともにテレビ番組に出演するなどして、理解を求めている。

米下院で7月に通過した国防権限法には、ウクライナ軍のパイロットが米軍の戦闘機を使用するための訓練予算1億ドルが盛り込まれた。

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元空軍隊員で、法案修正に加わったアダム・キンジンガー議員(共和党)は当時、ミシシッピ州のコロンバス空軍基地かテキサス州の基地で、ウクライナのパイロットの受け入れる準備ができていると説明。F-15やF-16のベーシックレベルの訓練には約3ヶ月間を要するだろうとの見方を示した。上院を通過し、法案が成立した場合、早ければ来年にも米国で訓練が開始される可能性もある。