支持者らが連邦議会議事堂を襲撃した事件をきっかけにツイッターから永久追放されたトランプ前大統領。代わりに「自由な発言」ができる場として、「トゥルース・ソーシャル」というSNSプラットフォームを自ら立ち上げたが、当のトランプ一家からは思いのほか重宝されていない様子だ。

トゥルース・ソーシャルは、トランプ氏が創設した会社「トランプメディア・アンド・テクノロジーグループ(TMTG)」が運営するSNSとして、今年2月にサービスを開始。このプラットフォームについて、ニューヨークマガジンはこのほど、トランプ家のメンバーがどの程度利用しているか、状況を調べた。

トランプ氏を除いて最も利用頻度が高いのは長男のジュニア氏。一家で唯一のアクティブユーザーで、通常1日1回、ツイートならぬ「トゥルース」を投稿しているという。投稿の多くは独自の陰謀論や、拡散されたインターネットミームに自らのコメントを添えた「リトゥルース」。内容は過激なものも多いが、規制の緩いトゥルース・ソーシャルの特性を最大限に活用している。

次に頻度が高いのが次男のエリック氏。投稿数は兄ほどではないものの、フォローしているユーザー数は178と一家で最も多い。エリック氏がフォローしている中には、父トランプ氏のほか、NASAのパロディアカウントやゴシップ系メディアTMZの公式アカウントなどがあるが、姉のイバンカ氏とその夫、ジャレッド・クシュナー氏のアカウントはフォローしていない。なお、クシュナー氏は先月17日に投稿を始めたばかりで、内容は専ら自身の回顧録「Breaking History: A White House Memoir」に関するものだという。

3位はメラニア夫人で、これまでのトゥルース数は55回。自身が手掛けるプロジェクトや商品を宣伝する場としての利用が中心で、里親のもとで育つ子供の教育推進プロジェクト「Fostering the Future」の呼びかけや、NFT付きの“限定品”クリスマス飾りの紹介などを投稿を通じて行っている。メラニア夫人がフォローするアカウントは極端に少なく、夫のトランプ氏、ファーストレディー時代にスタイリストを務めたファッションデザイナーのエルヴェ・ピア氏、自身のNFT付き商品の販売元「USAメモラビリア」、そして速報ニュースを定期的に投稿する「Breaking News Only」というアカウントの4つのみ。

一方、長女のイバンカ氏は兄のトランプジュニア氏や弟のエリック氏と違い、トゥルース・ソーシャルと若干距離を置いている。これまでのトゥルース数はわずか4回で、このほかに父親のトランプ氏の投稿を2回リトゥルースしている。ちなみにイバンカ氏のツイッターでの投稿総数は1万8000件、インスタグラムは4000件と、同氏のSNS自体の利用頻度は決して低くないことがうかがえる。

次男エリック氏の妻でFOXニュースのコメンテーター、ララ氏は、5月13日に初めて投稿して以来、全部で8回のトゥルースを投稿した。内容は、ツイッターよりもトゥルース・ソーシャルの方が好きだというコメントや、米メディアDaily Callerの記事リンク、自身のポッドキャストチャンネル「The Right View」の宣伝などがある。

トランプジュニア氏の恋人で元FOXニュースキャスター、キンバリー・ギルフォイル氏は、ツイッターのヘビーユーザーだがトゥルース・ソーシャルでは過去わずか5回しか投稿していない。

トランプ氏が2番目の妻、マーラ・メープルズ氏との間にもうけた一人娘、ティファニー氏は、もともとSNS自体の利用が少なくツイッターやインスタグラムにも滅多に投稿しないが、トゥルース・ソーシャルに関してはアカウントも持っていないという。

ちなみに毎日盛んにトゥルースしているトランプ氏のフォロワー数は現在412万人と多いものの、以前のツイッターのフォロワー数8,000万人には遠く及ばないのが実情だ。

TMTGは、特別買収目的会社デジタル・ワールド・アクイジション(DWAC)との合併を通じて上場を目指しているが、規制当局の調査などにより、計画の遅延を余儀なくされている。DWACは今月初旬、株主らに取引完了の期限を最大で一年間延長することを求める投票を予定していたが、十分な賛成を得られない見通しであることから、10月10日に延期したと伝えられている。