英ロックバンド「ピンク・フロイド」の元メンバー、ロジャー・ウォーターズ(78)がCNNのインタビュー番組に出演。バイデン大統領を戦犯呼ばわりしていることについて、考えを語った。

現在開催中のウォーターズのソロコンサートツアーでは、バイデン氏の画像を「戦犯 いま始まったばかり」というメッセージとともに巨大スクリーンに映し出す演出がほどこされている。

この理由を問われると、ウォーターズは「バイデンはウクライナの戦争に火を注いでいる。巨大な犯罪ではないか」と主張。「なぜ米国はゼレンスキー大統領に対話的解決を促し、このおそろしく残虐な戦争を避けようとしないのか」と疑問を呈した。

2月のロシアのウクライナ侵攻以来、米国は17回にわたって総額80億ドル(約1兆円)の軍事支援金をウクライナに提供している。

ウクライナは2014年にもクリミア併合でロシア軍の侵攻を受けているが、プーチン氏やロシアの国営メディアは、ウクライナを非ナチ化するとの大義名分のもと侵攻を正当化してきた。民間人を巻き込む攻撃を続けるロシアに国際社会からは非難が集中し、国際刑事裁判所はロシア軍関係者の訴追に向けて動き、国連総会でもロシア非難決議が採択されている。

ウォーターズはさらに、ロシアとウクライナの戦争は、NATOがウクライナの将来的参加を支持するとした2008年から始まっていたと主張。「この戦争の本質は、NATOがロシア国境近くに拡大し、これにロシアが抵抗しているという構図だ。(旧ソ連の最高指導者)ゴルバチョフが東欧を旧ソ連の支配から解放すると合意したとき、NATOは東方拡大しないと約束したはずだ」と、重ねてロシアを擁護した。

その後、議論は中国と台湾の関係に飛び火した。司会者が中国について「台湾を包囲している」と指摘すると、ウォーターズは「囲い込んでなどいない。台湾は中国の一部だ」と反論。「1948年以降、国際社会全体にはっきりと認められていることだ。それを知らないのなら勉強不足だ」と述べ、「君は自分のプロパガンダを信じ込んでいる」と中国側を擁護した。

さらに中国は最大の人権侵害国だと指摘を受けると、「中国はイラクを侵攻して、2003年に何百万人を殺すようなことはしていない」と切り返した。

英国出身のウォーターズは、これまでもたびたび過激な政治的発言をしていることで知られる。バイデン氏を非難した一方で、トランプ前大統領に対しても過去に「暴君」や「大量殺人者」と呼ぶなど、米国の覇権主義に対して強い嫌悪感を示してきた。