シェア電動スクーター「レベル」NY市内サービスを一時停止。死亡事故相次ぐ

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電動スクーター(モペッド)のシェアリングサービスを展開するレベル(Revel)社は28日、ニューヨーク市内でサービスを一時停止すると発表した。現在、安全対策や利用者責任に関する見直しを行っていると述べた

ニューヨーク市では、モペッドによる死亡事故が立て続きに起きた。ブルックリンのグリーンポイントで18日、後部座席に乗車していたCBSテレビレポーター、ニーナ・カプール(Nina Kapur)さんがバイクから落下して死亡。昨日はクイーンズで、モペッドを運転していた32歳の男性が照明用ポールにぶつかり、頭部を負傷し死亡した。

カプールさんの死亡後、レベルは安全手順を強化し、過去6週間で2000人以上の運転手に対し、利用停止の処分を行ったと発表していた。

デブラシオ市長は28日の会見で、「事故は許容できない」と批判。市との協議後、同社が自発的にサービスを停止したと語った。デブラシオ氏は「正しい決断だ」と述べ、安全性が確保できるまで、再開を許可しない意向を示した。

2019年以降に拡大

レベルは2018年、ブルックリンで、ニューヨーク初のモペッドのシェアリングサービスを開始。昨年よりクイーンズやマンハッタンにエリアを拡大し、街中で見かけることも多い。CBSニューヨークによると、2018年以来、乗車回数は300万回以上に達した。ヘルメットを着用しない運転手や、信号無視、歩道を走行するなどのルール違反が多数目撃されており、危険性が指摘されていた。
ニューヨーク市警察の発表によると、今年1月から7月5日の間のレベルの運転手による衝突事故は25件だった。

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レベルは現在、ワシントンやマイアミ、テキサス州のオースティン、カリフォルニア州のオースティンなどでサービスを展開している。