昨年まで米共和党下院ナンバー3の要職にあったリズ・チェイニー下院議員(ワイオミング州選出)が、最新の世論調査で、トランプ氏推薦の共和党対立候補に、支持率で20ポイント以上も水をあけられていることがわかった。中間選挙予備選を来月に控え、再選に赤信号が灯っている。Foxニュースが伝えた。

調査は、ワイオミング州の地元紙Casper Star Tribuneの依頼で調査会社「Mason-Dixon Polling & Strategy」が行ったもので、今月7~11日の5日間、有権者1100人を対象にした。それによると、チェイニー氏を支持すると答えた人は約30%だったのに対し、トランプ氏のエンドースメントを受けた対立候補のハリエット・ヘイグマン氏を支持するとした人は52%にのぼった。他の候補者の支持率は1桁にとどまっており、「決めていない」との回答は11%だった。

ヘイグマン氏は、チェイニー氏を引きずり下ろせる人物として複数の候補者の中からトランプ氏に選ばれ支持を受けた人物。チェイニー氏はトランプ氏の大統領在任中、2度目の弾劾訴追に共和党から造反して賛成票を投じたほか、米議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の副委員長として事件におけるトランプ氏の責任を追及するなど、トランプ氏との対立姿勢をあらわにしてきた。一方、こうした姿勢が党内の反発を招き、ナンバー3の座を失う結果となった。

調査では、チェイニー氏の印象として、特別委員会に参加した判断に賛成できないとした人が63%、トランプ氏に反発する姿勢がワイオミング州の代表にふさわしくないとの回答が61%だった。また、特別委員会に加わったことでチェイニー氏に投票する気が薄れたという人は54%にのぼった。

チェイニー陣営は選挙戦にあたり、党内よりもむしろ民主党有権者に向けて支持を呼びかける戦略に出ているが、ヘイグマン陣営はこれを「権力を維持する」ための「必死」の行動、などと揶揄している。

調査では、民主党登録者でありながら共和党予備選に票を投じる計画があるとした有権者の69%が、チェイニー議員を支持する意向を示した。ただし、結果を左右するほどの規模ではないとみられている。

先月からスタートした議事堂襲撃事件の下院特別委員会の公聴会では、事件の関係者やトランプ氏の元側近らが招かれ証言を行なっている。これまで知られてこなかったトランプ氏の積極的な関与を示す証言も飛び出しており、一部からは刑事訴追を免れないといった指摘も上がっている。

チェイニー氏は先月、ロナルド・レーガン大統領財団・研究所で行ったスピーチで、「トランプ氏が事態を把握し関与していたそのやり方は、想像以上に背筋の凍る恐ろしいものだったことが明るみに出た」と説明。トランプ氏と憲法の両方に忠誠を誓うことはできないと話し、共和党は選択するべき時だと訴えた。