「プライドパレード」NYで3年ぶりに開催、LGBTQと中絶の権利訴え

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26日、マンハッタンで「プライドパレード」が3年ぶりに開催された。沿道には多くの観客がつめかけ、行進する参加者に大きな声援を送った。

パレードが最初に開催されたのは1970年。前年に起きた「ストーンウォールの反乱」から1周年を記念して行われた。反乱は、ニューヨーク市警察がグリニッジ・ヴィレッジにあるゲイバー「ストーンウォール・イン」に踏み込み捜査を行ったことがきっかけで暴動へと発展した。

ニューヨークプライドパレード
©MashupReporter

今年先頭を行進したのは、プロチョイスの推進団体「プランド・ペアレントフッド」(全米家族計画連盟、Planned Parenthood)。ピンクのプラカードを手に「われわれは、引き下がらない」と叫ぶと、観客からひときわ大きな声援が上がった。団体のメンバーの1人は「中絶は基本的人権だ。われわれから奪うことはできない」と話した。

ニューヨークプライドパレード
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先日連邦最高裁判所は、妊娠中絶を憲法で保護された権利とした1973年の「ロー対ウェイド判決」を覆す判断が下された。沿道の観客からは、最高裁判事らを非難する声や、選挙を呼びかけるプラカードが多数掲げられていた。

ニューヨークプライドパレード
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ニューヨークプライドパレード
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ニューヨークプライドパレード
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この中であるカップルは「最高裁の次のアジェンダは、同性愛者の権利とゲイの結婚の平等だ。保守的になった最高裁によって、過去に逆もどりする」と権利が侵害される可能性について話した。続けて「重要なのは選挙に行って、最高裁を教育することだ。われわれが何年も戦って獲得してきた権利を覆そうとしている。議会には女性やマイノリティ、ゲイなどを保護するための法律を求めたい」と語った。

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ニューヨークプライドパレード
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NBCニューヨークによると、判決を支持したクラレンス・トーマス判事は意見書の中で、同性婚の権利を認めた2015年の判例や、同性の性行為を禁止する法律を違憲とした2003年の判例についても再検討するべきだとの見解を示した。

▼パレードの様子