ドローン・ショーは鳥に有害、野生生物保護団体が非難

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マンハッタンのセントラルパークで21日、初のドローンショーが開催された。当日は数千人のニューヨーカーが公園につめかけ、約10分間のショーを楽しんだ。

インスタレーションは、オランダ出身の2人組アーティストDRIFTが企画した。ニューヨークタイムズによると「テクノロジーで人間と自然を再び結びつける」ことをテーマとしており、ドローンは「むくどりの群れ」をイメージしたものだという。企画から実現まで、約5年の歳月がかかった。

しかし、野生生物保護団体や司会議員らからは、セントラルパークを訪れる渡り鳥の障害になるとして、ショーの開催に反対の声が上がっていた。

環境保護団体、全米オーデュボン協会のニューヨーク支部はSNSで「非常に悪いアイデア」と投稿。渡りのピーク時に開催されるショーは「光害」であり、「数百万羽の鳥に危険を及ぼす」と非難した

ニューヨーク市では、光害によって、鳥の飛行パターンや方向感覚が狂い、25万羽が建物に衝突して死んだと説明。ショーの開催を渡りの季節から外すよう求めた。

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ゲイル・ブリュワー市議会議員もウェブメディアgothamistに、6,000羽から12,000羽の渡り鳥が降り立ち、翌日には跳び立つ予定だと指摘した。「彼らは何世紀もそれをやっている。ドローンでなんであれ、光のショーで実現するのは意味がない」と開催の中止を求めた。

公園局の広報担当者は、ドローンの使用は市の規定を遵守しており、野生生物の専門家と協力していると回答している。