セントラルパークの観光馬車の馬「ライダー」が17日、アップステートの農場で死亡した。
ライダーは8月、仕事を終え馬小屋に戻る途中、ミッドタウンの路上で突然倒れた。複数の警察官らが倒れたライダーに水をかけ、体を冷やす様子が大きく報じられた。
URGENT: Carriage horse collapsed in distress right now at 45 St/9th Ave unable to get up, likely from heat distress. @NYCCouncil @NYCSpeakerAdams @NYCMayor – the world is watching. This horse may die, like many others. We must pass Intro 573 to end this abuse! @BobHoldenNYC pic.twitter.com/K6E7N6ULVS
— NYCLASS (@nyclass) August 10, 2022
ニューヨーク市では現在、68台の馬車が稼働しており、200頭が飼育されている。観光馬車の事業は150年前から続いており、人気のアトラクションだが、近年は動物保護の観点から、廃止を求める声が高まっていた。
「アニマル・リーガル・ディフェンス・ファンド」は9月末、ビリー・アイリッシュやフォアキン・フェニックスらのセレブの署名と共に、市議会議員に公開書簡を送り、馬車馬の新規ライセンスの発行を停止し、電動馬車へと置き換えるよう求めた。
ライダーは事故後、馬車の仕事を退き、ウォーキルの農場で過ごしていたという。ニューヨークタイムズによると、引退後、体重が減り、リンパ腫を患っている疑いがあった。ライダーは当初14才と伝えられていたが、実際は26才だった。
ライダーの死亡を受け、NYCLASSなどの擁護団体は18日、ミッドタウンで抗議活動を行い、馬車を電動に変える「ライダー法」を市議会で可決するよう訴えた。
Advocates with @nyclass returned to what they say is ‘the scene of the crime’ – the corner of Ninth Ave & 45th St. where 2 months ago a NYC carriage horse collapsed.
— Andrew Ramos (@AndrewRamosTV) October 18, 2022
Today it’s the site of a memorial for the horse named Ryder who died this week. Their outrage has now intensified pic.twitter.com/ZeWHSS4i5d
馬車の所有者らを代表する労働組合「トランスポート・ワーカーズ・ユニオン Local 100」の広報担当者はタイムズに対し、事故後、獣医を定期的に訪問させたり、運転手に馬の応急手当の研修を実施したりするなど、安全対策を強化したと語っている。
ニューヨークポスト紙によると、マンハッタンのアルビン・ブラッグ地区検事は、ライダーの件について、動物虐待の疑いで調査しているという。