路上で倒れたセントラルパークの馬車馬が死亡

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セントラルパークの観光馬車の馬「ライダー」が17日、アップステートの農場で死亡した。

ライダーは8月、仕事を終え馬小屋に戻る途中、ミッドタウンの路上で突然倒れた。複数の警察官らが倒れたライダーに水をかけ、体を冷やす様子が大きく報じられた。

ニューヨーク市では現在、68台の馬車が稼働しており、200頭が飼育されている。観光馬車の事業は150年前から続いており、人気のアトラクションだが、近年は動物保護の観点から、廃止を求める声が高まっていた。

「アニマル・リーガル・ディフェンス・ファンド」は9月末、ビリー・アイリッシュやフォアキン・フェニックスらのセレブの署名と共に、市議会議員に公開書簡を送り、馬車馬の新規ライセンスの発行を停止し、電動馬車へと置き換えるよう求めた。

ライダーは事故後、馬車の仕事を退き、ウォーキルの農場で過ごしていたという。ニューヨークタイムズによると、引退後、体重が減り、リンパ腫を患っている疑いがあった。ライダーは当初14才と伝えられていたが、実際は26才だった。

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ライダーの死亡を受け、NYCLASSなどの擁護団体は18日、ミッドタウンで抗議活動を行い、馬車を電動に変える「ライダー法」を市議会で可決するよう訴えた。

馬車の所有者らを代表する労働組合「トランスポート・ワーカーズ・ユニオン Local 100」の広報担当者はタイムズに対し、事故後、獣医を定期的に訪問させたり、運転手に馬の応急手当の研修を実施したりするなど、安全対策を強化したと語っている。

ニューヨークポスト紙によると、マンハッタンのアルビン・ブラッグ地区検事は、ライダーの件について、動物虐待の疑いで調査しているという。