イーロン・マスク「日本の文化消滅してほしくない」人口減少に警鐘

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イタリアのメローニ首相が属する右派政党「イタリアの同胞」の年次大会に、イーロン・マスク氏が特別ゲストとして出演。約40分におよぶディスカッションの中で、先進国の少子化や移民問題、気候変動、人工知能などさまざまなトピックについて語った。

3人の女性との間にもうけた11人の子の父親であるマスク氏は、子供を増やして新しい世代をつくらなければならないと繰り返し強調。「現在の出生率を見ると気が滅入る」と述べ、3~4世代で人口はおよそ10分の1に縮小し、出生率を一定に保たなければ、人類は消滅すると語った。

政府は、出産や子供のサポートなど新世代の拡大に貢献するものならなんでもするべきと述べる一方、人口拡大を移民に頼るべきではないとした。

急速な少子化は移民で補える規模ではないと同時に、各国の文化には価値があると指摘。「日本に消えてほしくないし、イタリアの文化が消滅してほしくない・・・・さまざまな国の文化的なアイデンティティーを維持しなくてはならない」と語った。

ただし自身は移民否定派ではなく、「合法的な移民には大賛成」と立場を示し、一生懸命に働き、文化を尊ぶなどのシンプルな基準をクリアする、その国にとってプラスになる移民は歓迎すべきだと語った。

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自身は「Pro humanity(人類支持)」「Pro civilization(文明推進)」だと述べるマスク氏は、気候変動問題をめぐる警告は「誇張され過ぎている」と批判。環境運動が行き過ぎると「まるで人間が地球の伝染病かのように見はじめることになる」と語った。

数十年をかけてサステイナブルに徐々に移行しなければならないとする一方、「石油とガスを悪者扱いするべきではない」と主張。気候変動は根本的な文明の危機にならず、人類を滅ぼさないとも語った。

一部の環境活動家の運動は「人々が将来に希望を失う原因の一部」であるとも述べ、「未来に希望を抱き、ワクワクする未来をつくるべきだ」と訴えた。

続けて、ウォークネスは「有害」だと主張。「ウォーク・マインド・ウイルス」は分断的なアイデンティティポリティックスを生み出し、その主張に反して人種差別主義や性差別主義などすべての主義を増幅すると見解を語った。

「実際は人々を分断し、互いに憎み、自分自身を憎むようにさせるし、実力主義じゃない」「精神的な内乱を人工的につくりだすことで、楽しくない。ウォーク・マインドウイルスと楽しさは両立しない」と述べ、「ヨーロッパはアメリカから輸入しないでね」と語った。後半で、Xから広告を引き上げたディズニーに議論がおよぶと「不幸にもウォーク・マインド・ウイルスに強く感染している」と話した。