米国でマスクヒステリー?専門家は健康な人は不要と呼びかけ

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アメリカ国内でのコロナウイルス感染拡大の懸念を受け、マスクの需要が急増している。
米疾病対策センター(CDC)は25日、米国内での感染拡大は避けられないとして、企業や学校などに対策準備を進めるよう呼びかけた

CDCの警告後、グウィネス・パルトロウケイト・ハドソンらの著名人がマスク姿の写真をインスタグラムに次々と投稿。

CDCが以前に作成した、安全なマスク着用に関する「ひげガイド」が大きな話題となるなど、関心が高まっている。
WIREDによると、米アマゾンはサードパーティーのセラーに対し、基準に満たないマスクを販売しないよう警告。高額で販売されている商品は全て削除された。

CDCは現段階で、健康な人のマスク着用は推奨していない。発症した人が、他人を保護するためにマスクを着用するよう、繰り返し呼びかけている

ABCニュースによると、一般的な手術用マスクは、くしゃみや咳を防ぐために作られており、既に症状のある人には効果があるが、外から侵入するウイルスの予防には役立たないとしている。
空中の粉塵の95%、99%をろ過するN95やN99マスク(respirator)は、患者と常に接する医療専門家のみが着用するよう推奨している。

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ロサンゼルスのシダーズ・サイナイ医療センターのジョナサン・グレイン(Jonathan Grein)博士はABCニュースに対し、公共スペースでマスクを着用する利点についてのデータは多くないとしつつも、正しくマスクを着用しない場合には「汚染されたマスクそのものが感染源となり、マイナスの効果をもたらす場合もある。」と述べた。マスクを着用する場合は、それを触る場合にも気をつけるべきだとしている。

ニューヨークでもドラッグストアでのマスク完売は続いている。市保健当局は、150万枚のマスクを医療関係者に配布し、30万枚のマスクを連邦政府に追加要請したと発表。
ビル・デブラシオ(Bill DeBlasio)ニューヨーク市長は、「皆がマスクを奪い合っている状況で、連邦政府は必要な人に確実に行き渡るよう介入すべきだ。」と会見で語った

ウイルスの感染防止策に関して、CDCはインフルエンザ同様、常識的な予防措置を取るよう呼びかけている。

CDCが発表する予防方法は以下の通り。

  • 石鹸で手をよく洗い、少なくとも20秒間水ですすぐ。水や石鹸がない場合はアルコール入りのハンドサニタイザーで消毒する。
  • 洗っていない手で、目や鼻、口を触らない。
  • 病気の際は外出しない。
  • 咳やくしゃみをするときはティッシュで覆い、それらはゴミ箱に捨てる。
  • 人が頻繁に触れているものは、消毒する。