ブラジリアン柔術格闘家、無差別暴行の男を取り押さえる

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ニューヨークで27日、路上で無差別暴行をはたらいた男を、通りがかりの格闘家が見事に取り押さえた。

NBCニューヨークによると、ソーホーで男を拘束したヒーローは、ロ・マラバナン(Ro Malabanan)さん 。ブラジリアン柔術の黒帯保持者だった。

仕事に出かける途中だったというマラバナンさんは、男が建設作業員を突然殴り、逃げ去るのを目撃。すぐさま被害者の男性に駆け寄り、無事を尋ねたという。男性が「大丈夫ではない」と答えた瞬間、格闘家としての「スイッチが入り」、「あいつを止めなければと思った」と同局のインタビューに答えた。

犯人を追いかけ、背中をめがけて飛び乗ったという。引き離そうともがく男に、「シートベルトポジション」を取り、地面に引き倒したと語った。

SNSでシェアされた動画には、マラバナンさんと2人の男性が、うつ伏せになった男の上にまたがり、警官の到着を待つ様子が投稿されている。

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マラバナンさんはフィリピンで生まれ、9歳で両親と共にニューヨークに移住した。柔術を学び、現在はボクシングを教えているという。

SNSで称賛の声が寄せられていることに対し、「自分はヒーローだと思っていない。市民としてできることをやっただけ」と控えめに語った。NBCニューヨークの取材に「私たちは人々を助けたいと思っている。それがニューヨーカーだ」「現実社会の状況で人助けができるのは、素晴らしいことだ」と笑顔で話した。

警官が到着すると、すぐにその場を立ち去ったという。「仕事に遅れたくなかった」と理由を明かし、「ぼくは、典型的なニューヨーカーだ」と、まるでスパイダーマンのような答えを返した。

なお犯人の男は、2人を暴行した容疑で逮捕された。