誘拐未遂でっち上げたママフルエンサーに有罪評決

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カリフォルニア州ソノマ郡の地区検察は27日、子供の誘拐未遂の話をでっちあげ、警察に通報、インスタグラムで拡散したインフルエンサーの女に有罪評決が下ったと発表した。

有罪となったのは、元ソノマ郡在住の3児の母、キャスリーン・ソレンセン(31)被告。1件の虚偽の犯罪の報告をした罪で有罪となった。

ソレンセン被告は2020年12月7日、子供2人を連れてクラフトストアを訪問。買い物を終え車で店を離れた数分後に、ペタルマ警察に男女2人が子供を誘拐しようとしたと通報した。

この一週間後にインスタグラムに投稿した動画では、警察に話さなかった内容を含む事件の詳細を説明。地元のニュースにも出演し、主張を広めた。

インスタグラムの動画では「私の子供たちが誘拐未遂の標的になった。口に出していうのも変な話だが、実際に起こったもので、どういったサインを見つけたら良いのか、保護者の方々に周囲で何が起きているのか、意識を高めるためにこの話を共有したい」と説明。「私たちは世界で起こっているあらゆることに気を取られていて、マスクに警戒し、そうして子どもの安全を守ろうとしているが、子どもの安全を守るための最も重要な方法、それはわれわれ自身であることを忘れてしまっているように思う」などと話していた。

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The Press Democratによると、これらのビデオは450万回以上再生されたという。

その後の事情聴取で、ソレンセン被告は、店の監視カメラに映ったペタルマ在住の夫婦を加害者と特定したが、報告に矛盾があることが発覚。翌年に虚偽の犯罪報告を行ったとして3つの罪で起訴された。

陪審員は、12月7日の通報に関連する2つの罪は無罪としたが、その後の捜査官との事情聴取で行った証言について有罪とした。最大で6ヶ月の禁錮を言い渡される可能性があるという。

エルマガジンによると、虚偽の疑いをかけられたエドゥアルド・マルチネスさんと妻サディさんは、コミュニティに警告として出回った自分達のスクリーンショットを娘から知らされ、事件に巻き込まれていることを知った。その後警察から、Facebookで連絡が入り、出頭を求められたという。

エドゥアルドさんは宅配のドライバーで、サディさんはパーティー用に風船でアーチをつくるビジネスを営んでいるという。

サディさんは、自分たちが標的とされたのは肌の色が原因ではないかと考え、ソレンセン被告がヘイトクライムで起訴されることを望んでいたという。同誌のインタビューに「それを証明するのは、非常に困難」と指摘。「刑務所は、そもそも世界中のケイティー(ソレンセン被告)がこうしたことをできるようにするシステムを修正することはない」と述べ、「彼女は大きなパズルの小さなピースにすぎない」と話してた。