銃撃をライブ配信、5人の銀行幹部殺害したコナー・スタージョン容疑者とは

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ケンタッキー州の銀行で10日朝、従業員の男が銃を乱射し、5人が死亡、8人が負傷した。男は、駆けつけた警官に射殺された。

銃撃は午前8時半ごろ、ルイビルのダウンタウンにある「オールド・ナショナル・バンク」で起きた。

警察は、容疑者をコナー・スタージョン(Connor Sturgeon)(25)と発表した。インディペンデント紙によると、スタージョン容疑者は、犯行前、友人に電話をかけ、自殺を仄めかしたうえ、「銀行にいる人物全員を殺す」計画があると留守番電話にメッセージを残していた。

動機は明らかになっていないが、関係者は、スタージョン容疑者は解雇通知を受け取っていたと語っている。

死亡した5人の年齢は40歳から63歳で、全員が同行の幹部(上級副社長が2人、マーケット部門の幹部、商業融資のスペシャリスト、最高管理責任者)だった。負傷者の中には、対応にあたった新米警官1人が含まれており、現在重体だという。

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現場を目撃した同行のマネージャーはCNNの取材に、ビデオ会議の最中、1階の会議室にAR15スタイルの半自動小銃を持った容疑者が押し入り、同僚を殺害したと明かした。

コナー・スタージョンとは

スタージョン容疑者は、アラバマ大学で2020年に金融修士号を取得。在学中にインターンとして3年間働いた後、昨年フルタイムの職員として入社した。

スポーツ万能で、学生時代はバスケットボールやフットボール、陸上競技用トラック選手として活躍していた。高校時代の同級生はデイリービーストの取材に、フットボールのプレー中に脳震盪を複数回起こしたため、他の競技でもヘルメットを着用していたと振り返った。

ニューヨークポスト紙は、近年医師によって、アメフト選手と慢性外傷性脳症(CTE)の関連性が指摘されていると伝えている。CTEと診断された場合、思考や記憶に障害が起きたり、攻撃的になったり、気分のむら、抑うつ、パラノイアが生じやすい傾向にあるという。

なお、容疑者の父親は、インディアナ州にあるフロイド・セントラル高校で歴史の教師を務めている。バスケットボールコーチとしても有名で、過去に、インディアナポリス大学のバスケチームを、全米大学体育協会のトーナメントに出場させた経験もあるという。

容疑者は、銃撃の様子をインスタグラムでライブ配信していた。SNSには「やらなければならないのは分かっているが、その強さがあるか分からない」「この場所を全て焼き尽くす」「彼らは言葉や抗議を聞こうとしない。これが聞こえるかどうか見てみよう」などのコメントが投稿されていたという。