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「バスにはねられたような痛み」反ワクチン政治活動家 コロナ感染で悲鳴

元下院議員候補で極右活動家として知られるローラ・ルーマー氏(28)は16日、新型コロナウイルスに感染したことを公表した。

ルーマー氏は、トランプ陣営の元上級顧問、ジェイソン・ミラー氏が7月に立ち上げたSNS「GETTR」の投稿で、コロナの検査で陽性が確認されたと明かし、前日から「熱、寒気、鼻水、喉の痛み、悪心と激しい体の痛み」に襲われ「バスにはねられたよう」と激しい症状を訴えた。

なおルーマー氏は、昨年トランプ夫妻の住むフロリダのパームビーチが含まれる選挙区から下院選に出馬し、共和党予備選を勝利したが、本戦で現職のロイス・フランクル議員に大敗した。本戦進出に際し、トランプ氏も祝福の言葉を寄せていた。

反イスラムや陰謀論を支持する投稿が問題となり、フェイスブックやツイッターからアカウントを凍結されている。

パンデミックを軽視する発言を続けており、昨年12月には、保守派に人気のSNS「Parler」で、「いんちきウイルスなんかより、食中毒のほうがもっと危険だということを証明するために、新型コロナにかかりたいものだ」と豪語していた。

不運にも希望が叶ってしまったが、それでもワクチン接種には反対を貫いている。

先の投稿では「危険で効果がないから、今後とも打つ計画はない」と主張。このほかにも、世界中の女性がワクチンによって死んだり、流産したりしていると根拠なく述べ、「ワクチンを受けるくらいなら、2週間痛みに耐えるほうがまし」と投稿している。

一方、治療としてヒドロキシクロロキンやアジスロマイシンなど、複数の薬を服用しているほか、リジェネロン社の抗体カクテル療法を受けたと明かした。

抗体カクテル療法は、トランプ前大統領が感染した際にも用いられた。フロリダ州のデサンティス知事は使用を強く支持しており、各地で効果を喧伝して回っている。

ヒドロキシクロロキンは抗マラリア薬で、トランプ氏は昨年、ゲームチェンジャーになりうると期待を示し、自ら服用しているとも語った。ただし、米国立衛生研究所(NIH)では、同薬の使用を推奨しないとしているほか、世界保健機関のガイドライン策定グループは、新型コロナの予防に使用しないよう「強く推奨する」としており、感染者に対しても有意義な効果はないとの見解を示している。

ルーマー氏は、テレグラムのアカウントでも症状を報告しており、この中では、イベルメクチンが欲しいが、多くの医者が処方に懐疑的だなどと述べていた。

抗寄生虫薬のイベルメクチンについて、食品医薬品局(FDA)は新型コロナウイルスの治療目的の使用を認めていない。動物用の薬を使用して医者にかかるケースが相次いでいることから、同局は先月、「君たちは馬や牛じゃない」と使用を止めるよう異例の警告を発した。ニューヨークタイムズによると、最近1,600人以上の治験参加者に対し14件のイベルメクチンの研究が行われたが、コロナの予防や症状の改善、死亡率が低下する効き目があるという証拠は得られていない。

ルーマー氏は先日、より共和党の強いフロリダ第11区に選挙区を変更し、来年の中間選挙で下院選に再び挑戦すると発表している。

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