オーストラリアの小売チェーンが発売したクリスマスアイテムに、ユダヤ人団体から販売中止を求める声が上がった。
問題とされたのはKmartオーストラリアがクリスマスに向けてリリースしたハムのストレージバッグ。前面に、メリークリスマスにかけた「メリー・ハム-マス(Merry HAM-MAS)」の文字がデザインされていた。
K-MART STUFF-UP!
— Australian Jewish Association (@AustralianJA) November 8, 2023
Check out the special Christmas bag currently available via K-Mart online. Yes, it's real!!
Although this is potentially funny (the AJA committee has tossed around some non-PC jokes) it's really not a good look.
We suspect some product manager may cause the… pic.twitter.com/vGswVvvNG6
オーストラリアユダヤ人協会は今月7日、X(旧ツイッター)の投稿で「面白いかもしれないが、良くない見た目だ」と非難。親会社ウェスファーマーズに書簡で商品取り下げを求めたと明らかにした。さらにこの翌日の投稿で、同社から連絡を受け、全店舗から撤去されたと報告した。
オーストラリアではクリスマスの日のランチにハムを食すのがならわしだという。
Kmartの広報担当者は、ポリティコの取材に「デザインをする際に明らかにすべての影響を考慮していなかった。製品は販売から取り下げられた」と説明。「判断に誤りがあり、心よりお詫び申し上げます」と謝罪を表明した。
ハマスによる急襲をきっかけに勃発したハマスとイスラエルの戦闘をめぐって、世界各地で親パレスチナまたは親イスラエル派による抗議活動が活発化している。ニューヨークでは先月、ヘイトクライムの発生件数が前年同月比124%増加した。反ユダヤ人を動機とした事件が約70%を占め、前年から214%増加した。

しかし、協会のKmartとのやりとりに関しては、ネットで過剰だと指摘する声が多く見受けられる。
あるユーザーは「われわれには対処すべき本当の問題がある。 これはその1つではない」とコメント。「ただのハムのバッグだよ」「明らかにクリスマスに関するもので、無視すれば良かったんじゃない」「協会に丁寧に手紙を書いて、誰に何が受け入れられるかを決定する権利はないと伝えるつもり。気に入らなければ、買わなければ良い」といった声が投稿されている。