カマラ・ハリス上院議員 2020年大統領選出馬を宣言

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カマラ・ハリス(Kamala Harris)上院議員(民主党 カリフォルニア)は21日、2020年大統領選への出馬を正式に表明した。

この日、ハリス議員はABCの朝のニュース番組「Good Morning America」に出演。「私はこの国を愛している。私は今、我々のために最善を尽くして立ち上がり、戦う責任を感じている」と、意気込みを述べた。

ハリス議員は同時にツイッターにビデオを投稿。日曜日にカリフォルニア州オークランドで選挙キャンペーンをキックオフすることを発表し、参加を呼びかけた。

21日は、キング牧師を記念する祝日だった。カリフォルニア州初の黒人上院議員であり、同州初の黒人女性の司法長官だったハリス氏は「キング牧師を記念するこの日は、すべのアメリカ国民にとって大変特別な日だ。彼を記念するこの日に発表ができて、光栄に思う」と述べた。なお、NPRによると、ハリス氏がキャンペーンで使用するロゴは、1972年に黒人女性議員として初めて大統領選に出馬した故シャーリー・チザム氏のデザインをモデルにしているという。

ハリス氏の発表で、2020年大統領選に出馬表明した現職の女性連邦議員は4人となった。これまでエリザベス・ウォーレン上院議員(民主党 マサチューセッツ)とカーステン・ギリブランド(Kirsten Gillibrand)上院議員(民主党 ニューヨーク州)、トゥルシ・ガバード(Tulsi Gabbard)下院議員(ハワイ州)が準備委員会の設置を発表している。

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RealClearPoliticsの集計によると、2020年大統領選出馬の予想される民主党議員の中で、ハリス氏の支持は5%となっている。

カマラ・ハリス氏とは?

カマラ・ハリス氏(54)氏は、1964年カリフォルニア州オークランドに、ジャマイカとインドからの移民の親のもとに生まれた。ハワード大学で学士号を、カリフォルニア大学ヘイスティングスで法学法学博士を取得。

2004年にサンフランシスコ地区の検事長に選出。2010年にはカリフォルニア州司法長官に選出された。白人以外で両職を務めた女性は、ハリス氏が初めてだという。

2016年に上院選に出馬。当選を果たし、史上2番目のアフリカ系アメリカ人の女性上院議員となった。

現在、上院司法委員会、国土安全保障政府問題委員会、情報活動特別委員会の委員を務める。委員会の活動では、ロシアによる選挙介入に関する情報委員会公聴会でのジェフ・セッションズ司法長官とのやりとりや、司法委員会でのFacebookのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者や最高裁判事候補の承認公聴会でブレット・カバノー氏を問い詰める様子などが、メディアの注目を集めた。

ニューヨークタイムズによると、他の民主党議員が、企業や金融機関の規制を経済政策の焦点に据える一方、ハリス氏は個人に焦点をあて、一定所得以下の家庭に毎月500ドルの税額控除をする法案(LIFT the Middle Class Act)や、保釈を保釈金の支払いでなく、社会へのリスクをもとに決定するなどの保釈制度の改革、黒人女性の妊産婦死亡を減らすことを目的とした法案(Maternal Care Act)の提出してきた。

皆保険制度では党に歩調を合わせ、企業献金についても否定する立場に転換。また、かつて反対した嗜好用マリファナの合法化についても、支持に転換している。