米の新型コロナ現金給付 14億ドルが故人に

米会計検査院の報告によると、新型コロナの経済対策として政府から支払われた現金給付について、100万件以上が故人に送られていたことがわかった。

3月に議会で成立した現金給付は、銀行口座への送金や小切手、またはプリペイドのデビットカードといった形で支給された。支給は複数回にわけて処理され、5月末までに1億6,400万件、合計2,693億ドルが支払われた。

報告によると、財務省とIRS(内国歳入庁)は初回3回分の処理について、故人を特定し、支払いを止めるために社会保障庁の死亡記録を使用しなかった。結果として、4月30日までに、110万件、合計14億ドルが故人に送付された。

IRS関係者によると、議会が草案を作成していた3月後半、IRSのワーキンググループは死者への支払いに関する問題を指摘したという。しかし、IRS法律顧問は、2019年度の納税申告をした個人に対しては、死亡していたとしても、IRSは支払いを拒否する権限がないと判断。さらに2018年の納税申告者に関しても、同様の基準を採用するよう助言したという。

一方、財務省関係者によると、財務省は故人に支払われる可能性について知らされていなかった。支払い済みの給付に故人が含まれていたことが判明した後、財務省とIRSは、支払い日に対象者が死亡していた場合、受給資格がないと決定した。4回目の支払いでは、故人を対象から除外したという。

IRSは5月6日にホームページで、故人に支払われた給付の返金を呼びかけているが、会計検査院は、連絡方法などについて追加の対応が必要だと指摘。さらに、財務省が死亡記録に完全にアクセスできるよう、社会保障法の修正を検討するよう議会に提言したことを明かした。