米下院議員 選挙活動資金をオンリーファンズに使っていた

56

ニューヨーク州選出のジョージ・サントス下院議員(共和党)に対する不正疑惑調査で、下院倫理委員会の小委員会は16日、寄付金の私的流用を含む違法行為の「重大な証拠」があることを全会一致で承認したと発表した。

2022年中間選挙で初当選を果たしたサントス氏だが、当選後に数々の経歴詐称疑惑が浮上した挙句、5月に選挙資金法違反などの罪で連邦検察によって刑事訴追された。本人は無罪を主張しているが、その後罪状が追加され、現在23の罪状に直面している。

委員会は、調査によって新たに浮上した違法行為があるとし、これらを司法省に付託するよう倫理委に勧告したとしている。

報告書では、サントス議員は個人的な支払いのために寄付者をだまして資金を提供させるなど、「選挙運動からあからさまな盗みを働いた」と非難。「自分の個人的な経済的利益のために、下院議員選挙のあらゆる側面を不正に利用した」と結論づけた。

架空のローン

2020年と2022年の選挙で、サントスは個人的に自分の政治活動委員会に合計80万ドル(1.2億円)を超える資金を融資したとしていたが、この大半は実行されていないか、正確に報告されていなかった。架空の融資から部分的に返済を受け取っていたケースや、融資の報告時点で、個人の銀行口座に十分な資産がなかったといった矛盾も見つかった。なおこの問題について、連邦検察は、選挙資金を膨らますことで、共和党全国委員会の定める基準を満たし、党の財政支援を受けたとしている。

Advertisement

オンリーファンを利用

2022年10月に支援者が振り込んだ5万ドルを個人的な口座に移動し、そこからカードの支払い、ブランド品の買い物、アダルト系コンテツが人気のオンラインプラットフォームOnlyFans、化粧品チェーンのセフォラ、食事や駐車料金の支払いに当てていた。

この月の個人的な口座の支払い明細には、エルメス、ルイヴィトン、フェラガモといったブランド店の名前が並んでおり、ルイ・ヴィトンに費やした金額は6,000ドル近くに上っていた。

カジノ、ハネムーンにも流用か

連邦選挙委員会への報告には、2022年7月の2日間、ニュージャージー州のカジノ街、アトランティック・シティで費やした2,000ドル以上が含まれていた。その日のサントス氏の予定にはこれに該当する選挙活動がなかった。サントス氏のスタッフの1人は、委員会に対して、サントス氏は夫とルーレットをするためにカジノを頻繁に訪れていると話していた証言したという。

このほかにも、選挙区外の宿泊や移動に頻繁に金を費やしていた。2021月12月、ラスベガスで選挙活動資金のクレジットカードからタクシー代とホテル代が引き落とされたが、この日は選挙運動の予定がないばかりか、スタッフはハネムーンに出かけていると知らされていた。

ボトックス代を計上

スパや美容など、選挙運動と関連のない支出にも選挙資金が利用されていた。選挙キャンペーンのデビットカードからマンハッタンやニューヨーク郊外の美容施設に支払われた記録があり、これらの支出は選挙委員会の報告書で「ボトックス代」と報告されていた。

報告書には、支援者らから集めた資金などがいかに私的に流用されたか、上記を含む数々の例が示されている。

16日、サントス議員はX(旧ツイッター)に投稿した声明で、「偏向した報告書」「忌まわしい政治的な中傷」「重大な誤審」と非難の言葉を並べる一方、二期目の再選出馬を断念する意向を明らかにした。