犯罪ドラマ「ロー&オーダー」のスタッフ、撮影現場で射殺される

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ニューヨークで19日、ドラマ「ロー&オーダー 組織犯罪」(Law & Order: Organized Crime)の撮影スタッフが、撮影のために使用を予定していた場所で銃撃を受け、死亡する事件があった。

事件が起きたのは午前5時頃、ブルックリンのグリーンポイント付近。死亡した男性(31)は、撮影クルーのトラックを駐車するスペースを確保するための会社の従業員だった。

男性は事件当時、ノースヘンリー・ストリートに車両を停め、運転席に座っていた。車両の屋根に、道路コーンを置いていたという。この日、撮影は午前6時から午後10時までを予定していた。

警察によると、何者かが突然運転席のドアを開け、男性の顔や首を複数回撃った。男性は病院に搬送されたが、午前6時ごろ死亡が確認された。

犯人は逃走を続けている。警察によると、黒のフーディとスウェットパンツを着用していた。

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同僚の男性はニューヨークポスト紙の取材に、仕事内容について、撮影予定のチラシを掲示したり、コーンを立て、俳優が到着するまで撮影機材を乗せたトラックを停車するほか、前日に駐車スペースを片付ける仕事だと語っている。男性は5、6年間この職に就いていたという。「いつも笑顔で、人を楽しませていた。素晴らしいヤツだった」と話した。男性には妻と2人の子どもがいる。

WABCは、死亡した男性はクイーンズ在住で、複数の逮捕歴があったと伝えている。

番組を制作しているNBCとユニバーサルテレビジョンは、クルーが亡くなったことに大きな衝撃と悲しみを覚えていると発表。男性に哀悼の意を表した。

一部で駐車スペースを巡る争いが犯行の動機だと指摘する声が上がっているが、近隣住民はポスト紙に、付近にはスタジオがあるため、頻繁に撮影が行われていると説明。スペースが確保されているのは日常的で、「それは想像し難い」と答えた。普段は静かで安全な場所だと加えた。

別の住民は朝、警察がいるのを見て、犯罪シーンの撮影と勘違いしたという。「実際に悲劇が起きたとは思ってもいなかった」と驚きを語っている。