バージニア州知事らトップ3 人種差別やセクハラ疑惑が次々浮上

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バージニア州では、ラルフ・ノーサム(Ralph Northam)州知事とマーク・へリング(Mark R. Herring)司法長官が過去にブラックフェイス(黒塗り)を行っていたことが明らかとなった。
さらに、ジャスティン・フェアファックス(Justin E. Fairfax)副州知事にも性的暴行疑惑が浮上。全国から辞任を求める声が上がっている。
いずれも民主党に所属しており、3人が辞任した場合、共和党のカーク・コックス(Kirk Cox)下院議長が知事代理に就任することとなる。

共和党議員の中には、自身が編集長を務めた大学の卒業アルバムに、人種差別的な写真や言葉が含まれていたとして非難を浴びている者もいる。

ラルフ・ノーサム州知事

ノーサム州知事(59)は、1984年の学生時代の卒業記念アルバムに、ブラックフェイスに扮した写真が掲載されていたことが判明した。隣には白人至上主義団体KKKの白装束をまとった人物が映っている。9日、マイケル・ジャクソンに扮した時、ブラックフェイスにしたと認め、謝罪した。

2020年米大統領選に出馬表明したコーリー・ブッカー(Cory Booker)上院議員(民主・ニュージャージ州)や、カマラ・ハリス(Kamala Harris)上院議員(民主・カリフォルニア)エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員(民主・マサチューセッツ)らは辞任すべきだと非難を述べた。

ニューヨークタイムズによると、前バージニア州知事のティム・ケイン(Tim Kaine)上院議員は、ノーサム州知事は、真摯に謝罪し、州の黒人政治家や指導者らと対話を行ったとして、ノーサム氏が引き続き知事の職務を継続する可能性を示唆した。

ジャスティン・フェアファックス副州知事

ノーサム州知事がブラックフェイスで謝罪した2日後、ジャスティン・フェアファックス(Justin E. Fairfax)副州知事(民主党)が2004年、カリフォルニア州のバネッサ・タイソン(Vanessa C. Tyson)教授に性的暴行をはたらいた疑惑が浮上。
フェアファックス副州知事は合意の上だったと疑惑を否定。この件については、辞任よりも調査を求める声も上がっている。

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バネッサ・タイソン教授の声明

マーク・へリング司法長官

6日には、マーク・へリング(Mark R. Herring)司法長官(民主党)が1980年のバージニア大学在籍中に、ブラウンのメイクアップとウィッグを着用した事実を認めた。「私は当時19で、当時聴いていたラッパーのカーティス・ブロウ(Kurtis Blow)のような装いでパーティに出かけた。」と述べ謝罪した。

トーマス・ノーメント上院議員

7日午後、トーマス・ノーメント(Thomas K. Norment Jr)上院議員(共和党・バージニア州)はバージニア州立軍人養成大学(Virginia Military Institute)で、ブラックフェイスなどの人種差別的な写真や、差別用語が掲載された卒業アルバム「The Bomb」の編集長を担っていたことが明らかとなった。
ニューヨークタイムズによると、アルバムには、アフリカ系アメリカ人やアジア人、ユダヤ人への差別用語が掲載されているという。ノーメント議員は当時編集部員は7人おり、全てのページや言葉に目を通していなかったと述べた。

州知事代理に就く可能性のある共和党のカーク・コックス下院議長は、今までにブラックフェイスをしたことはないと述べている。