NY市 連続暴行容疑の男性、保釈から数時間後に再逮捕

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ニューヨーク市警察は10日、グリニッジ・ビレッジにあるチェース銀行の前で強引に物乞いをしたとして、保釈中のユージン・ウェブ(Eugene Webb)容疑者(26)を逮捕した。

ニューヨークポスト紙によると、午後7時頃、警察官が近づくとウェブ容疑者は逃走を試みたが、間も無く身柄を拘束された。ウェブ容疑者を調べたところ、合成大麻のK2ドラッグを含んだガラス製のパイプが見つかったという。

同氏は2日前にグリニッジビレッジとグランドセントラル・ターミナルで女性に暴行を働いたとして逮捕され、10日に保釈金なしで身柄を解放されたばかりだった。グリニッジビレッジでは7日の午前6時頃、23歳の顔を強く殴り、歯を2本折る重傷を負わせた。同日午後7時、グランドセントラルで35歳の女性を地面に押し倒し、後頭部を蹴るなどの暴行をはたらいた。

10日朝に行われた罪状認否で、マンハッタン地区検事は、ウェブ容疑者が昨年9月に同様の暴力事件を巡る裁判で、10月7日の公判に出廷しなかったことに言及し、少なくとも1万ドルの保釈金を求めていた。ウェブ容疑者は過去に複数の逮捕歴があり、2019年9月に35歳の女性の顔を拳で殴ったほか、2017年10月に55歳の女性の背後をつかみ、下半身を出してわいせつなジェスチャーをしたとして逮捕されていたという。

ニューヨーク州では今年から保釈制度が改正され、ストーカー、重傷以外の暴行、多くの薬物犯罪、さらに特定の放火や強盗を含む、ほとんどの軽犯罪と暴力行為以外の重罪について、裁判官は保釈金を設定することができなくなった。昨年後半から、新制度によって保釈金なしで解放された容疑者が再び事件を起こすケースが度々報じられており、公共の安全を心配する声が上がっている。

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昨年就任したダーモット・シア(Dermot Shea)警察委員長は、ウェブ容疑者の事件に関して「いかなる定義によっても、これは公共の安全とはいえない。何度も無実の市民を被害に合わせた危険な人間を解放することは、無謀であり、修正する必要がある。」と保釈制度改正に変更を求めた