アレクサンドリア・オカシオ・コルテスの議席を狙う共和党候補者、5人目が名乗り

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民主党の進歩主義の顔となった新人議員のアレクサンドリア・オカシオ・コルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)下院議員に挑む共和党候補者が、続々と出馬表明を行っている。

17日、5人目の共和党候補者、ジャマイカ系アメリカ人のシャリー・マリー(Scherie Murray)氏(38)が、ニューヨーク州第14区の共和党予備選挙への立候補を表明した。

オカシオ・コルテス議員は同選挙区で昨年、初めて民主党予備選に出馬。10期務めたベテランのジョー・クローリー(Joe Crowley)下院議員を破り、全米で大きな話題となった。

マリー氏はキャンペーンビデオで、オカシオ・コルテス氏がワシントンD.C.で、有権者のためはなく、自身の宣伝、有権者との対立、支援の抵抗を行っていると非難。「クイーンズとブロンスには、雇用を拒否する人ではなく、創出できる人が必要だ。」とクイーンズのアマゾン第2本社建設に強く反対し、25,000人の雇用を消失させたオカシオ・コルテス議員を非難した。

シャリー・マリー氏とは

マリー氏は、9歳の時にジャマイカから米国に移住。2004年には、マイノリティーに雇用機会を創出するためのメディア製作会社「The Esemel Group」を立ち上げた。2015年にニューヨーク州議会下院の第29区で共和党から出馬したが、民主党候補に大敗している。

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Foxニュースのショーン・ハニティ(Sean Hannity)氏の番組に出演したマリー氏は、オカシオ・コルテス氏による不法移民の収容施設の解体の擁護や、「グリーン・ニュー・ディール」政策を掲げ、クイーンズからアマゾンを排除した件に関して、25,000人の雇用創出を反故にしたと批判した。

しかし、マリー氏は元々民主党員で、2008年と2012年の大統領選でオバマ大統領に投票し、オカシオ・コルテスが予備選で勝利した時にツイッターで祝福していたことや、選挙区外に在住していることから、早くも疑問視する声も上がっている。

マリー氏は、自身は居住地を変更する予定だとし、2016年にはトランプ大統領に投票し、再選を支持するとNYポストに語った。

現在14区の共和党予備選には、マリー氏のほか元警官のジョン・カミングス(John Cummings)、ジャーナリストのルース・パパジアン(Ruth Papazian)、建設請負業者のミゲル・エルナンデス(Miguel Hernandez)、ビジネスマンのアントワーヌ・タッカー(Antoine Tucker)氏が出馬届けを提出している。

CNNによるとクイーンズ-ブロンクスの第14区は、過去2回の選挙結果は、2018年オカシオ・コルテス78.2%、2016年ジョー・クローリー82.9%と民主党候補者が圧勝している。