96歳母親の遺体を2年間冷凍庫に、69歳娘を逮捕

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イリノイ州シカゴで、90歳代の自分の母親の遺体を約2年間にわたり冷凍庫に保管していた女が逮捕・起訴された。年金受給が目的だったと見られる。デイリーメールが伝えた。

逮捕・起訴されたのは、シカゴに住むイヴァ・ブラッチャー被告(69)。検察は、被告が同居していた自身の母親、レジーナ・ミカルスキーさんの死後、適切に処置をせず遺体を自宅近くにある車庫内の冷凍庫に隠したと主張している。これに関連し、被告は身分証の偽造罪にも問われている。

ミカルスキーさんの死因については遺体の解凍を待って検視が行われる予定だが、当局は死亡日を2021年3月4日と特定した。年齢は96歳とされているものの、すでに死後約2年が経過していることから、96歳になる以前に死亡した可能性が高い。

捜査当局は、ブラッチャー被告がミカルスキーさんの死後も、不正に年金などの公的補助金の受け取りを継続していたとみて、調べを進めている。

3日に行われた公判で、担当判事のデビッド・ケリー氏は事件について「非常に不快」と述べ、被告の保釈金を2万ドルに設定した。被告代理人は保釈金の減額を求めたが却下された。

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実の娘が通報

事件が発覚したのは、ケンタッキー州に住む被告の実の娘、サブリナ・ワトソンさん(38)の通報がきっかけだった。ワトソンさんは近年、ブラッチャー被告らと疎遠になっていたが、祖母のミカルスキーさんと連絡が取れなくなったことを不審に思い、警察に様子を見に行くよう依頼した。

通報をもとに警察が捜査したところ、被告の住んでいたアパートの車庫の冷蔵庫に押し込められたミカルスキーさんの遺体を発見した。

ブラッチャー被告の自宅からは、被告の顔写真にミカルスキーさんの名前が載った偽の身分証明書と、冷凍庫のレシートが見つかった。レシートの日付は、ミカルスキーさんが死亡したとされる日の約1週間前だったという。

ワトソンさんはABC7の取材に「基本的に、お金のために母が手を出さないことなどありません。それが遺体を冷凍庫に押し込めることだというのなら、母は遺体を冷凍庫に押し込めるでしょう」と、ブラッチャー被告が以前から金銭に異常な執着を持っていた様子をうかがわせた。

ワトソンさんはさらに、20年前、14歳の時にも、ブラッチャー被告がミカルスキーさんの公的年金を横取りしていたと思わせる出来事について語った。当時ブラッチャー被告は別件で刑務所に収監されることになったが、その直前、自分が刑務所にいる間に祖母が死んだら「ベッドの下に別の名前を書いた紙があるから、その名前で埋めなさい」と、身元を偽って死亡届を出すよう、ワトソンさんに指示したという。「なぜ?」と聞き返すと、「バカね、年金の小切手をもらい続けるためよ」と答えたという。

ここ数年ワトソンさんは、健康状態が良くなかったミカルスキーさんを心配し、メディアの訃報に目を通していたという。フェイスブックで「Keep Eva Michalski/ Bratcher in Prison(イヴァ・ミカルスキー/ブラッチャーを刑務所に留め置け)」というタイトルのグループを作り、実の親への警戒を広く呼びかけたこともある。

ブラッチャー被告は2010年に偽造罪で禁錮4年、2006年にも偽証罪で有罪となったほか、暴力行為や裁判所命令に従わなかった罪でも有罪となっている。このほか、不起訴になったものも含め様々なケースで送検されている。

ワトソンさんによると、死亡したミカルスキーさんはかつてナチスの迫害を受けたポーランド移民。「祖母の作った素晴らしいポーランド料理をもう二度と食べられない。レシピを教えてもらう間もなく逝ってしまうなんて酷すぎる」と別れを惜しんだ。