トランプ氏 Xデーはいつ?

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マンハッタン地検のサイラス・バンス・ジュニア検事長の任期終了が近づくにつれ、トランプ氏の捜査の行方にも、改めて注目が高まっている。

フォーブスは今週、2015年の記事を巡って、編集者2人が大陪審で証言を求められたと伝えた。検察は、トランプ氏が「資産価格40億ドルよりも、100億ドルのほうが見栄えが良い」「資金調達に都合が良い」と発言したことや、1990年代のフォーブスの推定を「実際よりも高かった」「(長者)リストから外れてもおかしくなかった」と話したことを記した記事の正確性について、確認したという。

この報道について、2001年にピューリッツァー賞を受賞したジャーナリストのデビッド・ケイ・ジョンストン氏は、MSNBCの番組で、検察官は「トランプ氏が意図的に、犯罪意思を持ってシステムを操作しようとしていたのかを証明しようとしている」と指摘。

ウエストチェスターのゴルフコースの資産価格について、政府と自治体に対する報告の矛盾が報じられたことにも言及しつつ、単純な脱税ではなく、不当利益を得る組織活動を取り締まるラケッティアリング罪で起訴するだろうとの見方を示した。

デイリー・ビーストは今週、ウエストチェスターのゴルフコースに関して、自治体の評価額1,510万ドルに対して、トランプオーガニゼーションが750万ドルに下げるよう申し立てをしていたことを、自治体に提出された書類をもとに報じた。同社は、2017年にも同様の申告をしていたが、この一方でトランプ氏が政府に開示した情報では、5,000万ドルとされていた。さらに2019年と2020年、CFOのアレン・ワイセルバーグ氏が署名した書類にあった評価額は、650万ドルだったという。

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ニューヨークタイムズは先月、情報筋の話として、検察は現在、トランプオーガニゼーションの幹部、マシュー・カラマリ氏を脱税の容疑で訴追する計画がないことから、資産価格の虚偽報告など、当初の疑惑に焦点を当てていると伝えた。

Xデーはいつ?

再選を辞退したバンス検事長は、12月31日で任期を終え、1月1日から黒人で初めて当選したアルビン・ブラッグ氏が就任する。

ブラッグ氏は、現在の捜査チームを維持する意向を示しており、同紙は、大陪審に元大統領の起訴を求めるかの重大な判断は、ブラッグ氏に委ねられるだろうと予測している。

一方、トランプ氏の元弁護士で、捜査に協力しているとされるマイケル・コーエン氏は、ガーディアンの取材に、検察は、その気になれば明日にでも起訴が可能だと答えた。

先のジョンソン氏は番組で、起訴は「いつになるかはわからない」と述べつつ、検察側が、最高裁がトランプ氏に開示を命じた膨大な財務資料を精査するのにかかる時間によるだろうと語った。

さらに、起訴後、トランプ氏は身柄を拘束されるも、すぐに保釈金を支払って出てくるだろうと予測。その後、検察や警察、監査官の腐敗を主張して、裁判を遅らせようとキャンペーンを開始するだろうと述べた。

続けて、トランプ氏のキャリアの初期に手解きをした弁護士に触れ「それが、ロイ・コンが彼が若い時に教えたことなのだ。取り締まり当局を非難して、遅延、遅延、遅延させることだ」と語った。