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『ジョーカー』米公開を控え、銃乱射事件の遺族ら暴力誘発の懸念

来月4日から米公開の『ジョーカー』(Joker)に関し、銃乱射事件の遺族らより、映画が銃暴力を誘発するのではないかと懸念の声が寄せられている。

2012年7月、『バットマン』の最新作『ダークナイト ライジング』(The Dark Knight Rises)の上映中に起きたコロラド州オーロラでの銃乱射事件では、12人が死亡、70人が負傷した。

オーロラの5人の遺族が、配給元のワーナー・ブラザース(Warner Bros)に対し、書簡を送付したことが明らかとなった
彼らは、映画の上映中止やボイコットではなく、銃規制のための積極的ロビー活動と、被害者への寄付など社会の安全に対する責任を求めている。

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遺族の一人、サンディ・フィリップ(Sandy Phillips)さんは、ハリウッドレポーターに対し、孤独で精神を病んだ人物を主人公に据えた作品について、「平手打ちされたような侮辱を覚えた。」と語った。さらに、「銃乱射事件が日常的となっている文化的風潮の中で、観客が主人公に気持ちを通わせ、模倣することを憂慮している。」と述べ、銃乱射の可能性のある人物が、1人でも映画に動機付けられることへの恐怖を覚えると心境を語った。

息子が銃乱射事件の現場に居合わせたというティナ・マリー・クーン(Tina Marie Coon)さんはCBSニュースに対し、ジョーカーのような映画は、絶対にオーロラのような事件を模倣する引き金になりうると語り、「全てのトリガーを引き止めることはできると思わないが、あらゆる可能性はあると思っている。」と懸念を表明した。

またGIZMODOによると、米陸軍が、部員に対し上映中に暴力的な事件が発生する可能性があると警告を発令していたことが明らかとなった。

『ジョーカー』は、スタンダップコメディアンで道化師を演じる主人公、アーサー・フレック(Arthur Fleck)が、ゴッサムシティの悪役、ジョーカーへと変わっていく様子を描く。フレック役を演じたホアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)の演技への評価は高い。『ジョーカー』はベルリン国際映画祭で、最優秀作品賞の金獅子賞を受賞している。

ワーナーはいかなる暴力も支持しないと発表

遺族の懸念に対しワーナーは25日、銃暴力は社会における深刻な問題と述べ、遺族に弔意を伝えるとともに、「蔓延する銃暴力に対処するため、超党派の議員に立法化を求める」と声明を発表した。

さらに「間違いなく、フィクションの登場人物であるジョーカーだけでなく、この映画も実世界のいかなる暴力を支持するものではない。制作者もスタジオもこのキャラクターをヒーローとして持ち上げてはいない。」と述べた。

なお、事件が起こったオーロラの複数の劇場では『ジョーカー』は上映されない予定。

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