JDバンス過去発言が見事に「熟成」ーーネットで冷笑広がる

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Joshua Sukoff / Shutterstock.com

ポストトランプの筆頭候補、JDバンス副大統領が就任後まもなく行った演説がSNSで掘り起こされ、今の立場と矛盾するではないかと失笑を買っている。

バンスは2月のミュンヘン安全保障会議で、トランプ政権は言論の自由を守ると胸を張り、こう述べた。

「我々の政府は、明らかな真実を口にした人々を黙らせるために、民間企業に圧力をかけてきた。だから私は今日、単なる指摘ではなく、一つの提案を持ってここにやって来た。バイデン政権が人々の発言を封じようとしているのに対し、トランプ政権はまったく逆のことを行う。われわれは、意見が異なろうが、それを公の場で表明する権利を守るために戦う。ワシントンには新しい保安官がいる。ドナルド・トランプの指導のもと、あなた方の発言が賛否いずれであっても、それを表明する自由を守る」

今週、ABCはベテランコメディアン、ジミー・キンメルの番組「ジミー・キンメル・ライブ!」の放送休止を決定した。

キンメルが数日前の放送で、右派活動家のチャーリー・カーク氏射殺事件に関するMAGA支持者らの反応を揶揄したことで、保守派の怒りが爆発。系列局が放送プログラムからの削除を決め、連邦通信委員会のブレンダン・カー委員長は、放送免許の取り消しなど規制権限の行使をちらつかせた。番組休止はこうした圧力と情勢の中での決断だった。

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ヨーロッパ諸国に向けて言論の自由の説教を垂れていたバンス。SNSでは彼の勇ましい発言が、時を経て醜く熟成(aged well)する様子を嘲笑する書き込みが相次いだ。

このほか、「もうバンスの話は聞いてられない。選挙で彼を落とすのが待ち遠しい」、「結局キャンセルカルチャーに染まってるじゃないか」、「自由を守るはずが、都合の悪い自由は排除するんだな」など。「新しい保安官」に辛辣な言葉も多数飛び交っている。