乱交テープ発覚 英空挺部隊 NATO軍事演習派遣見送り

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兵舎で一般人の女性と乱交する様子を撮影したビデオが発覚したことから、英国の空挺部隊の兵士数百人が、バルカン半島で行われるNATOの軍事演習への派遣を禁じられた。英ガーディアンが報じた。

新たに陸軍参謀総長に就任したパトリック・サンダース将軍は、将校らに当てた書簡で、隊員らを海外に送ることで使命や英国陸軍の名声を危険に晒したくないと説明したという。

今月、エセックス州コルチェスターにある兵舎で撮影された乱交ビデオをめぐって、第14空中強襲旅団の隊員8人が警察の捜査対象になっていることが判明した。乱交は数十人が見守っていたという。

立件されなかったものの、サンダース将軍は、行為について、「女性を侮辱する」もので、軍の価値観と基準に違反していると指摘。「陸軍への私のメッセージは明らかで、われわれの運営する資格は、信頼と自信の上に成り立っており、われわれは自らに最高の基準をかさなければならない」とした上で、「これらの行為は容認できない、軍の名声をむしばみ、害をもたらすものだ」と非難した。

英紙タイムズが報じた内容によると、女性は5ヶ月間にわたって31回兵舎に密かに入っていた。同紙はまた、この問題は、5月に北マケドニアで行われた演習の際、3つの空挺部隊の隊員らが「職業規則に反する振る舞い」で告発を受けたことに続いて発覚したことだとも伝えている。

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サンダース氏は書簡に「3空挺部隊を配備することで、NATOのミッションや英国陸軍の名声を危険にさらす準備はできていない」と記したという。

バルカン半島への展開は、10日間の演習のために毎年行なわれている。派遣を予定していた大隊を別の隊に変更する案も話し合われているという。