暴君コンモドゥス感、増してきた? トランプ氏 ホワイトハウスのUFC開催計画めぐって物議

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Viacheslav Lopatin / Shutterstock.com

減税と歳出を盛り込んだ「大きくて、美しい法」の議会通過で勢いづくトランプ大統領。今度はホワイトハウスを“オクタゴン”に変身させるという突飛な計画を披露した。

採決からわずか数時間後、トランプ氏はアイオワ州で開催された建国250周年に関するキックオフイベントの壇上で、「偉大なダナ・ホワイトを知ってるか?我々はホワイトハウスの敷地内でUFCのファイトをやるんだ」と高らかに宣言。UFC CEOを「唯一無二」と持ち上げ、2万〜2万5000人規模の観客を動員し、「250周年の一環としてやるつもりだ」と構想をぶち上げた。

これに加えて、「アメリカの技術、スポーツマンシップ、競争心の最高峰」を見せるべく、全米高校生アスリートによる「パトリオット・ゲームズ」を開催するとも発表した。

SNS(X)では早くも物議を醸している。

「なんて恥ずかしいんだ」

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「世界中が私たちを笑っている」

WWEのリンダ・マクマホン元CEOが閣僚入りしている現状を指摘し、「今さら驚かない」と冷静な声も。

「ホワイトハウスにはすでにWWEがいるから、驚かないよ」

ディストピア映画の世界を連想する声も絶えない。

「ハンガーゲーム、ハンドメイズ・テイル…次はパージか?」

「最初のハンガーゲームはいつ開催ですか?」

ちなみに、ジェニファー・ローレンス主演の『ハンガーゲーム』(2012年)は、近未来の北アメリカに誕生した独裁国家「パネム」が舞台。娯楽と支配者の権力の誇示のため、各地区から選ばれた少年少女たちが、生き残りをかけて殺し合う”ハンガー・ゲーム”に参加させられる。

トランプ氏を悪名高いローマ皇帝になぞらえる投稿も相次ぐ。

「アメリカは新しいローマ、トランプはコンモドゥス帝」

「今のトランプ政権は“晩年のコモドゥス”。顧問を追放し、動物の毛皮をまとい、棍棒を持ってコロッセウムで戦う時代だ」

「今度はシーザー気取りか?剣闘士を呼ぶつもり?冗談だろ」

「次はローマのコロッセウムだな。奴隷や囚人が戦ったあの場所みたいに」

連日政治のリアリティーショーを繰り広げるトランプ大統領。ホワイトハウスの芝生が、歴史的な議論の舞台から、ついに“究極のエンタメ空間”へと変貌する日も近いのかもしれない。